現在、世界で唯一、大型有機ELパネルを量産するLGディスプレイを傘下に収めるLGエレクトロニクス。当然ながら、有機ELテレビのラインナップの充実ぶりでは他社を圧倒し、8Kチューナー内蔵の8K有機ELテレビ(88/77インチ)もいち早く製品化した。

 4K有機ELテレビについても、付属の壁掛けガイド(取り付け金具)で、壁面にスッキリ設置できる分離型モデル、WX(65インチ)ラインを筆頭に、通常設置に加えて、隙間なく壁掛けできる一体型モデルGXライン(65/55インチ)、4Kとして幅広いサイズを揃えた画質重視の標準モデル、CX(77/65/55/48インチ)、そして液晶テレビからの買い替えを想定した入門モデル、BX(65/55インチ)という、有機ELテレビで全5ライン11機種(8Kも含む)という圧倒的な陣容を誇る。

 

画像1: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ①『LG』。初の8Kから、4Kモデルまで全11機種!有機ELの盟主らしい豊富な製品群だ

8K有機ELテレビ
OLED 88ZXPJA
オープン価格(実勢価格370万円前後)
 ホームページはこちら>

有機ELテレビとして最大画面サイズの88インチの8K解像度、しかも8Kチューナーを内蔵した世界初の8Kテレビ。美しいラック一体型のデザインも素晴らしい

 

画像2: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ①『LG』。初の8Kから、4Kモデルまで全11機種!有機ELの盟主らしい豊富な製品群だ

4K有機ELテレビ
OLED 65WXPJA
オープン価格(実勢価格67万円前後)
ホームページはこちら>

ウォールペーパー(壁紙)スタイルの有機ELテレビ。テレビ別筐体のコンパニオンボックスにはチューナー、サウンドシステムなどをおさめ、画面自体は驚異の約4mmを実現

 

画像3: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ①『LG』。初の8Kから、4Kモデルまで全11機種!有機ELの盟主らしい豊富な製品群だ

4K液晶テレビ
86NANO91JNA
オープン価格(実勢価格50万円前後)
ホームページはこちら>

LGの液晶テレビの最大画面サイズモデル。NanoCell技術で色再現に優れたIPS液晶パネルを搭載した4Kテレビだ

 

有機ELそしてIPS液晶の8Kが登場

 液晶テレビでも待望の8Kテレビ、NANO99(65/75インチ)が初登場。8Kチューナー内蔵で、HDR10、HLG、ドルビービジョンという3タイプのHDR方式をサポートした本格派だ。8K液晶テレビはすでにシャープ、ソニーが製品化しているが、視野角の制約が少ないIPS液晶での8Kテレビは本シリーズが初めて。近接視聴で持ち味を発揮する8Kワールドだけに、おのずと期待は高まる。

 まず8K有機ELテレビとして、初めて8Kチューナーを内蔵したZXシリーズから見ていこう。2019年の冬、LGでは世界初となる8K/88インチの有機ELテレビ、OLED 88Z9PJAを製品化している。アルミ仕上げのテレビボードと、極細ブラックベゼルの薄型パネルを一体化したデザインが特徴的だったが、今回のOLED 88ZXPJAはその外観をそのまま踏襲。前作の88Z9Pをベースに8Kチューナーを内蔵したモデルと見て間違いない。

 8K有機ELパネルの仕様についても、パネルの明るさは4Kパネルと同等(専門的にいえば、小面積時に1,000nit超、色再現範囲は、デジタルシネマ用規格[DCI-P3]をほぼカバー)という内容。パネルの構造も4K有機ELパネルと同じ、白色有機ELにカラーフィルターを加えた構成としている。

 映像エンジンは前作の「α9 Gen2 Intelligent Processor 8K」から「α9 Gen3 AI Processor 8K」へと進化している。これは独自のAI(人工知能)技術による深層学習処理を駆使し、シーンごとに最適な画像処理を行なうというもの。映像内に<顔>を認識すると、カラーレベル(色の濃さ)、ティント(色あい)、超解像処理などを最適化、自然な肌として描き出すという。

 続いて4K有機ELテレビだが、表示パネルとしての実力は全ライン同等で、すべてHDR10、HLG、ドルビービジョンの3種類のHDR方式をサポートしている。映像エンジンは、WX/GX/CXシリーズ7製品は最新の「α9 Gen3 AI Processor 4K」を、BXシリーズは「α7 Gen3 AI Processor 4K」を採用している。

 なかでも私が注目しているのが、他社にはない超薄型パネルで、文字通り「Picture on Wall」(壁掛け画)が可能なOLED 65WXPJAだ。表示部は約3.9mmという薄さで、専用のブラケットで壁に貼るように設置が可能。別体のスピーカー部とフィルム型ケーブルで接続が必要だが、ディスプレイ部の専用の電源供給は必要ない。画質についてはGX/CXラインと同等。スピーカーを別体にした音質メリットは大きく、ワイドレンジで、明瞭度の高いサウンドが楽しめる。

 

LGのこだわり技術 ①
独自生産の有機ELパネル

画像4: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ①『LG』。初の8Kから、4Kモデルまで全11機種!有機ELの盟主らしい豊富な製品群だ

自社生産パネルを採用
現在、各メーカーから発売している家庭用テレビの大型有機ELパネルは、4K、8Kを問わずすべてLGエレクトロニクスのグループ会社、LGディスプレイから供給されている。現在の画面サイズは88インチ(8K)、77インチ(8K、4K)、65/55/48インチ(4K)という5種類。明るさや色再現などの基本的な性能は同一だ。LGの有機ELテレビでは、その自社生産のパネルを使うメリットがラインナップの充実に現れている。

 

LGのこだわり技術 ②
マジックリモコン

画像5: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ①『LG』。初の8Kから、4Kモデルまで全11機種!有機ELの盟主らしい豊富な製品群だ

独自発想でスマート操作の使い勝手を追求
リモコンを振ると、テレビ画面にポインターが表示され、これをマウスのようにお目当ての項目に移動させて、「決定」ボタンで操作していく。プレゼンテーションなどで使うレーザーポインターに近い感覚のリモコン操作で、一度慣れれば快適に操作できる。

 

LGのこだわり技術 ③
Nano Cell液晶パネル

画像6: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ①『LG』。初の8Kから、4Kモデルまで全11機種!有機ELの盟主らしい豊富な製品群だ

広い視野角で高コントラストのIPS液晶
液晶パネルを構成する電極の透明度を高めた明るいIPS液晶パネルに、1nm(ナノメートル)サイズの極小の粒子を塗布し、色の純度を高める特殊フィルターを組み合わせたパネル。明るさに余裕が生まれたことで、純度の低い色成分(光)が取り除くことが可能となったという見方もできる。もともとスマホなどモバイル端末用として開発された技術を応用したものだ。

 

最新技術満載の4K IPS液晶にも注目

 液晶テレビについては、8K、4Kともに斜めから見ても発色、コントラストの変化が少ないIPS液晶を倍速駆動で搭載。色純度が高く、コントラストにも優れた「Nano Cell Display」パネルとなっている。

 これは液晶のセルを構成するトランジスター部分の透明度を高めて、液晶の明るさを向上させた新世代のIPS液晶パネルと、一種のフィルター技術の合わせ技。液晶画面をフィルター内の微細な粒子によって、色純度を後退させる光波長を吸収し、色の純度を高めるのが「Nano Cell Display」技術の勘所だ。

 絵柄に応じてLEDバックライトの明暗をユニット毎に制御するローカルディミング(部分点滅)技術との相性も良好で、画面のメリハリ(コントラスト感)が高まるという。今回は特に8K液晶テレビの75/65NANO99JNAと4K液晶テレビの高級機、86/75/65/55NANO91JNAについてはLEDをパネル直下に配置し、きめ細かなローカルディミングを実用化している(49NANO86JNAのLEDバックライトはエッジ配置)。

 8K液晶テレビ75/65NANO99JNAの映像エンジンは、8K有機ELテレビと同じ「α9 Gen3 AI Processor 8K」が投じられた。デバイス自体の基本的なハードウェア設計は変わらないが、使いこなしの技は別物。8K液晶テレビでは、フレーム単位の色合いの調整やローカルディミング時の輝度調整といった部分で、表現力アップに貢献しているという。

 4K液晶テレビ、86/75/65/55NANO91JNAと49NANO86JNAの映像エンジンは「α7 Gen3 AI Processor 4K」。映像のジャンルやシーンを見極めて、最適な画像処理を適応するなどの高度な信号処理はできないが、超解像処理や3次元ノイズ除去機能、オブジェクト別の映像補正と、基本的な処理能力では、見劣りしないという。

 

おすすめテレビ ①
夢が叶う!
8K有機ELの
77インチモデル

 88インチと並んで登場した77インチの8K有機ELテレビ。8Kという超高解像度に加えて、その画素のひとつひとつが充分なコントラスト、階調性、色表現を持ち、しかも視野角の制約を受けないため、その表現力は従来のテレビの常識を大きく超える。77インチと8K映像との相性は抜群で、目の前に現実の世界が拡がるかのような魅惑の世界が体験できる。

画像7: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ①『LG』。初の8Kから、4Kモデルまで全11機種!有機ELの盟主らしい豊富な製品群だ

8K有機ELテレビ
OLED 77ZXPJA
オープン価格(実勢価格250万円前後)
ホームページはこちら>

おすすめテレビ ②
4K有機ELテレビの
スタンダード的存在

4K有機ELテレビのスタンダードとなるCXシリーズの55インチモデル。画像処理も高度なAI技術を駆使し、映像ジャンルあるいはシーンごとに最適な処理が可能な最高峰のエンジン「α9 Gen3 AI Processor 4K」を投じている。映像の輪郭部分など細部の描写に磨きがかかり、従来気になった地デジ放送特有の圧縮ノイズの弊害も軽減している。

画像8: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ①『LG』。初の8Kから、4Kモデルまで全11機種!有機ELの盟主らしい豊富な製品群だ

4K有機ELテレビ
OLED 55CXPJA
オープン価格(実勢価格30万円前後)
ホームページはこちら>

おすすめテレビ ③
驚異的な繊細感を味わえる
8Kテレビの65型モデル

視野角による画質への影響が少なく、なめらかな映像表現が得意なIPS液晶パネルを投じた待望の8Kテレビだ。映像エンジンは、8K有機ELテレビと同じ「α9 Gen3 AI Processor 8K」。パネル直下にLEDバックライトを配置し、きめ細かな明るさの制御を行ない、画面のメリハリを向上させた。画面にグッと近づいて観ても、画面周辺まで明るく、鮮明な映像が楽しめる。

画像9: メーカー別最新4K/8Kテレビラインナップ①『LG』。初の8Kから、4Kモデルまで全11機種!有機ELの盟主らしい豊富な製品群だ

8K液晶テレビ
65NANO99JNA
オープン価格(実勢価格63万円前後)
ホームページはこちら>

 

LGの2020年ラインナップ

画像: ※実勢価格は編集部調べ ※そのほかにUN7100PJA(60/55/49/43インチ。VA液晶パネル搭載4Kテレビ/Costco限定モデル)、UN7400PJA(65/55/49/43インチ。IPS液晶搭載4Kテレビ)あり

※実勢価格は編集部調べ
※そのほかにUN7100PJA(60/55/49/43インチ。VA液晶パネル搭載4Kテレビ/Costco限定モデル)、UN7400PJA(65/55/49/43インチ。IPS液晶搭載4Kテレビ)あり

 

この記事が読める「かんたん、わかりやすい 最強のテレビ購入ガイド」のご購入はコチラ!

This article is a sponsored article by
''.