昨年上演され人気を博した舞台『HERO~2019夏~』が、同じキャストで、さらに松尾諭と斎藤工を加えて映画化され、『HERO~2020~』として6月19日より全国で公開されることになった。ここでは、舞台版に引き続き入院患者を勇気づける内科のナース・土屋千賀子を演じた小槙まこにインタビューした。

画像1: 映画『HERO~2020』で患者思いのナースを好演! しかし、そのシーンには……「気付くか、気付かないかギリギリの伏線が隠されていますので、ぜひ劇場でご確認ください」(小槙まこ)

――出演おめでとうございます。再び、舞台&映画連動の作品への出演ですね。

 ありがとうございます。でも、今回はオファーをいただいた時には“ナース役”ということしか決まっていなかったので、どんな役なのかなっていうワクワクと、久々に年相応の役ができるなっていう、嬉しさがありました(笑)。

――台本を読んでは?

 伏線の多い展開だったので、難しいなって感じましたね。私が演じる千賀子の印象については、温かい子だなというものでした。

――役づくりは?

 千賀子はほぼ、飛鳥凛さん演じる患者の奈美さんとのやり取りがメインになるので、その関係性をどうするかに主眼において作っていきました。結果、奈美さんをお姉さんのように慕っている、人懐こいナース、という感じになりました。

――伏線について伺うと、舞台版の時もそうでしたけど、千賀子さんの周りには、結構な違和感がありますね(笑)。

 そうなんですよ(笑)。とある秘密があって、それに気付いているのか、いないのかが、その違和感の元と言えば元になるんですよね。そこは、舞台版でも映画版でも同じですね。ただ、それに関しては飛鳥さんとの間で共通認識というか、感じ方の統一を図っておかないと芝居が破綻してしまうので、二人でたくさん話し合って、少しでもひっかかるところがあれば、それを解決しながら詰めていきました。いやぁ、本当に難しかったですよ。

――一番引っかかったのは?

 ネタバレなので、なかなかお話ししにくいんですけど、私がなぜ病室に行くのか、という点ですね。そうそう、時間というキーワードもあります。まぁ、勘のいい方は気付いてしまうかもしれないので、お話はここまでで(笑)。

――実際の現場では?

 台本を読んでいるので、どうなるのかは分かっているんですけど、西条(みつとし)監督がそれをどう演出するのかがすごく気になっていて……。観てくださる方が、分かるようで分からないというか、ちょっと引っかかるなって思ってもらえるようにしました。あとは、劇場でお楽しみください。

画像2: 映画『HERO~2020』で患者思いのナースを好演! しかし、そのシーンには……「気付くか、気付かないかギリギリの伏線が隠されていますので、ぜひ劇場でご確認ください」(小槙まこ)

――演出という面では、作品全体を通して、監督の指示は(舞台と)変わりましたか?

 特に映画版だからということはありませんでした。もともと西条監督は、一度芝居を見てから、じゃあこのパターンもやってみようかという感じで作っていく方で、役者の気持ちを優先してくださるので、演じやすかったです。

――芝居の面でも、舞台版と映画版では大きく変わっていない?

 役的には変えていません。どちらも、奈美さんのことをすごく想っているナースで、その部分は変えずというか、一番大切にしました。ただ、表現の面では、舞台とは感情の出し方を変えています。舞台のままでは、映画では出しすぎとなってしまうことも多いですから。

――舞台版→映画版という流れで撮影に入りました。気持ちの切り替えというか、継続はいかがでしたか?

 期間的には、ほぼつながっていたので、気持ちが途切れることなく、舞台で作りあげた意識の流れで、綺麗に行けたかなって思います。すごくよかったです。共演の皆さんとは、久しぶり! って言いながら楽しくできました。

――小槙さんのシーンは、舞台版と同じくメインとなる主人公の外科の病室ではなく、内科の病室が多かったですが、現場は?

 撮影そのものは、廣瀬さん&北原さんと同じタイミングでやっていたので、私たちのシーンの撮影の時は、ほかの皆さんは周りで見ていたりしました。バラバラというか別行動ではなかったです。

画像3: 映画『HERO~2020』で患者思いのナースを好演! しかし、そのシーンには……「気付くか、気付かないかギリギリの伏線が隠されていますので、ぜひ劇場でご確認ください」(小槙まこ)

――奈美役の飛鳥さんは、舞台版の時と少し印象が変わったように感じました。

 分かりましたか! 映画だからと張り切っていたので(笑)、その成果かもしれませんね。すごくかわいらしいのに、お茶目で、素直な方でした。

画像4: 映画『HERO~2020』で患者思いのナースを好演! しかし、そのシーンには……「気付くか、気付かないかギリギリの伏線が隠されていますので、ぜひ劇場でご確認ください」(小槙まこ)

――楽屋での待ち時間などの思い出はありますか?

 結構、ほかのキャストさんと一緒にいることが多くて、現場も楽屋も明るい感じの楽しい撮影でした。覚えているのは、伊藤裕一さんがウクレレを持って来たことで、弾いている姿を見てなのか、結構、ウクレレを買う人が多くて。実は、私も買っちゃいました(笑)。みんなで歌ったりして、楽しい思い出です。

――映画版の中での好きなシーンは?

 中村涼子さんと米千晴さんが、とある状況に巻き込まれるところで、大笑いできるというか、もう、ザ・コメディという仕上がりになっているので、ぜひ観てほしいです。稽古場でもいいなーって思いながら見ていたんですよ。(そのシーンは)共演者の注目度も高かったですね(笑)。この映画の見どころの一つといってもいいぐらいです。私も●●―●ってやりたかったです。

――さて、本作ではHEROがテーマになっていますが、小槙さんにとってのヒーローとは?

 所属している事務所でしょうか。小学校のころからいろいろなオーディションを受けてきましたけど、唯一、合格をくれた事務所だったんです。人生変わりましたし、初めて受かったところだったので、私の人生のヒーローと言えますよ(笑)。

――最後に、小槙さんの今後の抱負をお願いします。

 大好きなお肉を毎日食べて、健康に暮らしていきたいです。という本音は置いておいて(笑)、一生役者を続けていきたいなって思っています。年々その想いが強くなってきました。というのも、役者ほど人生でこんなに感情を揺さぶられる職業はないなって、思うからです。誰よりも感情を動かせるし、知れるし、と考えると、死ぬまでやっていきたいです。だからこそ、もっともっといろいろな役に挑戦していきたいですね。

――具体的には?

 最近は“陽”な役が多かったので、“陰”なキャラもやってみたいし、喜怒哀楽の激しい子も演じてみたいです。

映画「HERO~2020~」

6月19日(金)より シネ・リーブル池袋ほか 全国順次公開
<キャスト>
廣瀬智紀 北原里英
小松準弥 前島亜美 小早川俊輔
小築舞衣 中村涼子 米千晴 小槙まこ 加藤玲大 後藤拓斗 双松桃子
飛鳥凛 伊藤裕一 根本正勝 今立進
松尾諭 斎藤工(友情出演)

<スタッフ>
原作:TAIYO MAGIC FILM 第一回公演「HERO」
エグゼクティブプロデューサー:石田誠 中西研二 プロデューサー:村田泰介
脚本・脚本:西条みつとし
配給:ベストブレーン 企画:MMJ 製作:「HERO」~2020~製作委員会

公式HP  https://www.mmj-pro.co.jp/hero2020/
小槙まこ https://blue-label.jp/management/mako-komaki/

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