数多ある中国オーディオブランドのなかでも、外観をひと目見ただけでそれとわかる特徴的な製品がある。たとえば「KONG-X」ブランドのイヤホンだ。

 キング・コング(大きなゴリラ)のシルエットをブランドキャラクターとし、特徴的なイヤホン本体デザインを採用するKONG-Xだが、実はなかなかユニークな体制によって物づくりを行なっているようだ。

完全ワイヤレスイヤホン
KX-980TW PRO オープン価格(市場想定価格2万円弱)

画像1: KONG-Xの「KX-980TW PRO」は、外観もサウンドも特徴的で、キラリと輝く個性を持っている! イヤホンファンには、ぜひ一度体験して欲しい

●使用ユニット:10mmドライバー、BAドライバー
●再生周波数帯域:20Hz〜40kHz
●インピーダンス:26Ω
●音圧感度:105dB/mW
●Bluetooth対応コーディック:SBC、AAC、aptX
●マルチペアリング:10台(ペリング履歴保持)
●バッテリー持続時間:本体のみ最大8時間、充電ケース使用時最大40時間
●カラリング:ブラック、ネイビー
※付属品:シリコン素材イヤーピース(サイズL/M/S)、着脱式イヤーフック、充電ケーブル、低反発イヤーピースは本体装着(M)

 というのも、KONG-Xを展開するLucky Sound Technology Co.,Ltdは、2014年に創業した新進気鋭のオーディオメーカーで、経営者もスタッフも、若手の人材が集まっているという。そしてこれまでの、日本の大手チェーン向け製品や、北米、欧州、アジア向けの電子部品のOEM/ODM生産など、幅広い事業を手がけてきた実力を活かしつつ、日本の音響技術者とコラボレーションして生み出したのが、このKONG-Xブランドの製品だというのだ。

 この体制によって、なかなかに興味深い製品が誕生してきたのは確かだ。たとえば、ファーストモデルとして2018年にデビューした「HMC-K980TWS」は、当時の完全ワイヤレスイヤホンとしては皆無だった(現在でもとても珍しい)、ダイナミック型とBA型のドライバーを同時搭載したハイブリッド構成を採用しており、斬新な外観デザイン、ユニークなブランド名とともに、強いインパクトを市場にあたえることとなった。

 これは、KONG-Xブランドの製品ポリシーがとても明快なのが功を奏しているのだろう。「大手メーカーが手をつけない、独自な面白い製品を世に出す」「万人が好むものより、一部のユーザーが虜になる製品」を目指してものづくりを行なっているとのことで、そのポリシーに違わず、外観もサウンドも特徴的な、キラリと輝く個性を持つ製品に仕上がっていた。

画像2: KONG-Xの「KX-980TW PRO」は、外観もサウンドも特徴的で、キラリと輝く個性を持っている! イヤホンファンには、ぜひ一度体験して欲しい

 そんなKONG-Xから、この春、新モデルが登場する。それが今回紹介する「KX-980TW PRO」だ。

 こちら、好評発売中のHMC-K980TWSのアップデート版ともいえる製品で、10mm口径のダイナミック型とBA型によるハイブリッド・ドライバー構成や、エッジの効いたメタル調の筐体デザイン、取り外し可能な耳掛けフックなど、評判の高かった基本部分はそのままに、機能やデザインの両面から細やかな改良が加えられている。

 いや、連続再生時間が5時間から8時間へとロングライフ化されていたり、IPX5の防滴性能が確保されていたり、対応コーデックにaptXが加わっていたり、専用ケースが本革仕様へと変更されていたりと、総合的に見ればひとつ上級モデルへとシフトした、と表現したほうが正確かもしれない。いずれにしろ、KONG-Xならではの突き抜けた特徴は保ちつつ、使い勝手や質感を向上させた製品に仕上がっているのは確かだ。

 実機を手にすると、そういった様子が如実にうかがえる。たとえば、本革仕様となった専用ケースは、二重構造による確実な収納性、5回分の充電が可能な700mAhバッテリーの搭載などはそのままに、ちょっと大人の雰囲気、上級モデルらしい存在感を持つようになっ

画像: KX-980TW PROには、着脱式のイヤーフックが付属しており、本体に簡単に取り付けることができる。これを取り付けて耳に引っかけることで、イヤホンが落下する心配もなくなるだろう。写真は右耳用のイヤホンにフックを取り付けた様子

KX-980TW PROには、着脱式のイヤーフックが付属しており、本体に簡単に取り付けることができる。これを取り付けて耳に引っかけることで、イヤホンが落下する心配もなくなるだろう。写真は右耳用のイヤホンにフックを取り付けた様子

画像: 充電ケースは本革を使った重厚な仕上げを採用する。正面中央のカバーを開けると充電用のマイクロUSB端子が備わっている。バッテリー残量はその両脇のLEDで5段階表示される

充電ケースは本革を使った重厚な仕上げを採用する。正面中央のカバーを開けると充電用のマイクロUSB端子が備わっている。バッテリー残量はその両脇のLEDで5段階表示される

 いっぽう、イヤホン本体側はというと、Bluetoothまわりのアップデートがメインとなっているようだ。Bluetoothチップにクアルコム社製SoC「QCC3020」を搭載。連続再生時間のロングライフ化やaptXコーデックへの対応、接続安定性の向上など、多岐にわたる機能性アップが押し進められている。

 QCC3020の採用は、当然ながら音質にも反映されている。スマートフォン(オッポRino A)にaptXで接続してみると、絶大なボリュウムの低音と、ヌケのいい軽やかな印象の高音とが合わさった迫力のサウンドを楽しませてくれる。同時に、ハイブリッド構成の恩恵もあるのだろう、ヴォーカルの声のリアルさなど、歌声が明るく軽やかで、細かなニュアンス表現までしっかり伝わってくる。生楽器も決して不得意ではないのだ。

 おかげで、サラ・オレイン『ネッラ・ファンタジア』は普段よりハスキーでどことなく優しげな歌声と、自然な音色とダイナミックな抑揚を併せ持つ弦楽器によって、普段よりも情緒溢れる演奏を聴かせてくれる。

 また、坂本真綾『色彩-unplugged session-』は、きわめてウォーミーでムーディなサウンドがとても楽しい。さらに、ダメモトでとボロディン弦楽四重奏団が演奏するショスタコーヴィチの『弦楽四重奏曲 第4番,第8番』を聴いてみたところ、こちらも情緒感溢れるサウンドが楽しめた。小編成のオーケストラなどを聴いても、違和感なく楽しめたりするのだ。正直、これにはちょっと驚いた。

画像: KX-980TW PROの内部構造。図の左から3つ目の部品がBAドライバーで、さらにそこから3つ目が10mmドライバー。ドライバーの右側には容量60mAhのバッテリーとBluetoothなどの回路基板の順番で並んでいる

KX-980TW PROの内部構造。図の左から3つ目の部品がBAドライバーで、さらにそこから3つ目が10mmドライバー。ドライバーの右側には容量60mAhのバッテリーとBluetoothなどの回路基板の順番で並んでいる

 もちろん、基本はメリハリのハッキリした低音マシマシのサウンドなので、もっとも得意としているのはEDM系などいわゆる“打ち込み系”の楽曲であることに間違いはない。Afrojackを聴くと、パワフルなシンセベースの音が空間全体を支配した、ノリノリのグルーヴ感溢れるサウンドを堪能させてくれる。系統はまったく異なるけれど、TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDの『トリニティセブン』「MISCHIEF!(MORE CUTE)」なども楽しい。

 それでいて、長時間聴き続けても疲れない聴き心地のよさも併せ持つ、絶妙なサウンドキャラクターにまとめ上げられているのだ。このあたりは、日本人のエキスパートによる“測定データだけではなく聴感による印象も重視”したチューニングの恩恵かもしれない。いずれにしろ、“ドンシャリ”のひとことで片付けるにはもったいない、深みのあるサウンドだ。

 デザインも音質も確かに個性的だが、そのぶん、いちど気に入れば替えのきかない、大切な愛機となってくれるはず。はたして、自分にとってKX-980TW PROはどういった存在たり得るか。ぜひ一度、販売店や試聴イベント等で体験して欲しい。

ハイブリッド構成イヤホンをいち早く製品化した「KONG-X」とは?

画像3: KONG-Xの「KX-980TW PRO」は、外観もサウンドも特徴的で、キラリと輝く個性を持っている! イヤホンファンには、ぜひ一度体験して欲しい

 「KONG-X」は、Lucky Sound Technology Co.,Ltdが展開しているオーディオブランドだ。同社は2014年に中国で創業したメーカーで、日本の大手チェーン向けや、北米、欧州、アジア向けの電子部品のOEM、ODM生産を手がけてきた。ダイナミック型とBAドライバーを搭載したハイブリッドイヤホンをいち早く開発するなど、その技術力には定評があるという。

 KONG-Xの製品は、それら中国の若手経営者や技術者と、日本の技術者がコラボレーションして生み出したもの。音質の最終的なチューニングは日本の経験豊かな職人が行なっており、測定器をベースにしながらも、試聴の結果を重視してチューニングを進めている。

 ちなみになぜ「KONG」なのかというと、“大きい存在”という意味と、“創業者の容姿”に由来しているとのこと。ビジュアルインパクトも高く、個性的で大胆に活躍したいという意図もあるそうだ。

 「大手メーカーが手をつけない、独自な面白い製品を世に出す」「万人が好むものより、一部のユーザーでも虜になる製品作り」を目指したという個性派ブランドのサウンドを、ぜひ体験していただきたい。(編集部)

(提供:Lucky Sound Technology)

This article is a sponsored article by
''.