ヤマハミュージックジャパンは11月11日、都内で会見を開き、完全ワイヤレスイヤホンを含むワイヤレスイヤホンの新製品「TW-E7A」「TW-E5A」「TW-E3A」「EP-E50A」「EP-E30A」の5シリーズ、全10モデル(カラーバリエーション)を発表した。発売は12月より順次行なわれる。型番と価格は下記の通り。

画像: 完全ワイヤレスイヤホン「TW-E7A」

完全ワイヤレスイヤホン「TW-E7A」

完全ワイヤレスイヤホン
TW-E7A オープン価格(想定市場価格¥24,000前後) 2020年2月発売
TW-E5A オープン価格(想定市場価格¥15,000前後) 2019年12月発売
TW-E3A オープン価格(想定市場価格¥10,000前後) 2019年12月発売

首掛け式ワイヤレスイヤホン
EP-E50A オープン価格(想定市場価格¥15,000前後) 2020年2月発売
EP-E30A オープン価格(想定市場価格¥5,000前後) 2019年12月発売

画像: ワイヤレスイヤホン「EP-E50A」

ワイヤレスイヤホン「EP-E50A」

 上に示したラインナップの通り、TWシリーズは完全ワイヤレス、EPは左右ハウジングのつながったネックタイプのワイヤレスイヤホンという区分で、数字は製品クラスを、最後のAは製品のジェネレーション(世代)を示すという。

 冒頭檀上に上がった同社AV・流通営業部の野口部長によれば、現在、オーディオ製品の世界の市場規模は約3兆円に迫る勢いであり、その中の1/3をヘッドホン/イヤホンが占めているという。規模にして約1兆円だ。それは今後も成長すると見込まれており、後発となる同社では、その市場へ向けてオリジナル機能・技術を搭載し、他社との差別化を図った新製品群を投入することで、ワールドワイドで約2%のシェア――約200億円――を獲得するのが目標だという。

ヤマハミュージックジャパン AV・流通営業部 野口部長

 ターゲットとなるのは、2000年前後に生まれたミレニアル世代(20~30代)であり、今回投入の製品によってオーディオの楽しさに気付いて・目覚めてもらうと同時に、ヤマハというブランドネームの浸透を図り、オーディオという軸を通して、同社が展開するホームシアターへの導線を築きたいという狙いもあるそうだ。

画像1: ヤマハミュージックジャパン、耳に優しくバランスのいいサウンドが楽しめる「リスニングケア」技術搭載の完全ワイヤレスイヤホン「TW-E7A」ほか、全5シリーズを12月より順次発売

 TW-E7Aは、完全ワイヤレスイヤホンシリーズの中ではフラッグシップモデルとなり、最新のオーディオSoC クァルコム「QCC5124」の搭載を始め、ノイズキャンセリング機能、ワンタッチ周囲の音を聞ける「アンビエントサウンド」機能、Qiによるワイヤレス充電、IPX5相当の防水性能、aptX対応といった近年のトレンドはもれなくサポートしている。

画像2: ヤマハミュージックジャパン、耳に優しくバランスのいいサウンドが楽しめる「リスニングケア」技術搭載の完全ワイヤレスイヤホン「TW-E7A」ほか、全5シリーズを12月より順次発売

 その上で、ヤマハ独自の機能として「リスニングケア」技術を搭載しているのが特徴だ(今回発表全モデル対応)。これは音量によって人が聴く音のバランスが変わるのを補正=最適化して、音量が小さくてもバランスの取れたサウンドが楽しめる機能だ。結果、音量を上げなくても音楽がバランスよく楽しめるので(特に低域の再現性が向上する)、耳への負担が減る=ケアできる、という仕組みだ。

画像3: ヤマハミュージックジャパン、耳に優しくバランスのいいサウンドが楽しめる「リスニングケア」技術搭載の完全ワイヤレスイヤホン「TW-E7A」ほか、全5シリーズを12月より順次発売

 具体的には人の耳の特性を表した「等ラウドネス曲線」を元に、曲線の落ち込み(その帯域の音が聴こえにくくなる)を補正し、さらにヤマハのエンジニアによるにチューニングを加えることで、音量によらずバランスの取れた心地よいサウンドが楽しめるようになるという。ちなみに、この仕組みは、他社のようにユーザーの聴こえ方を測定してパーソナライズするものではなく、一律の最適化となる。

 本発表会に登壇した、セーフリスニング事務局の須山慶太氏によれば、大音量で音楽を長時間聴き続けることによる耳へのダメージ(影響)は、すぐにではなく、20~30年後に表出してくるそうで、WHOではそうしたリスクにさらされる人は約11億人に上ると予測している。氏は2010年より、音楽体験と耳の保護の両立を目指すセーフリスニング活動を行なってきており、本製品の「リスニングケア」技術は、音楽体験と耳の保護を両立できるものとして、大いに注目しているそうだ。

セーフリスニング事務局 須山慶太氏

 TW-E5Aは、ノイズキャンセリング機能とQi充電機能を省いたモデル。

画像: 完全ワイヤレスイヤホン「TW-E5A」

完全ワイヤレスイヤホン「TW-E5A」

 TW-E3Aは、さらにドライバー径が6mm(E7A、E5Aは6.3mm)になっているのが違い。

画像: 完全ワイヤレスイヤホン「TW-E3A」

完全ワイヤレスイヤホン「TW-E3A」

 EP-E50Aは、9mm径のダイナミックドライバーと、ノイズキャンセリング機能の搭載が特徴。E7Aと同じく「QCC5124」SoCを採用している。

 EP-E30Aは、ドライバーが8.6mm径に、SoCはE50Aとは異なり(詳細未詳)、対応コーデックはSBC、AACとなる。ちなみに今回の発表ではフラッグシップとなるであろう「E70A」という型番が抜けているが、聞いてみると「鋭意開発中」とのことだ。

画像: ワイヤレスイヤホン「EP-E30A」

ワイヤレスイヤホン「EP-E30A」

 なお、会見後半には本製品群とのコラボ楽曲&ミュージックビデオ「Signal」を発表した、ソウルミュージックバンド「WONK」のメンバーも登壇。「思い入れのある楽器メーカーとコラボが実現してうれしい」とビッグスマイルを見せ、「響きや高域の再現がきれい」とそのサウンドの感想を語っていた。

画像: 会見後に記念撮影。左から野口氏、WONKの4人、飯田氏(ヤマハミュージックジャパン AV・流通営業部 マーケティング課)

会見後に記念撮影。左から野口氏、WONKの4人、飯田氏(ヤマハミュージックジャパン AV・流通営業部 マーケティング課)

画像: 製品とのコラボ楽曲&MVを公開したソウルミュージックバンド「WONK」

製品とのコラボ楽曲&MVを公開したソウルミュージックバンド「WONK」

TW-E7Aの主な仕様
型式:密閉ダイナミック型
ドライバー:6.2mm
再生周波数帯域:20Hz~20kHz
Bluetooth:V5.0
対応コーデック:SBC、AAC、aptX
Qi充電:対応
再生時間:最大7時間(本体、ノイズキャンセリングオフ)
充電時間:約2時間

TW-E5Aの主な仕様
型式:密閉ダイナミック型
ドライバー:6.2mm
再生周波数帯域:20Hz~20kHz
Bluetooth:V5.0
対応コーデック:SBC、AAC、aptX
Qi充電:-
再生時間:最大7時間(本体)
充電時間:約2時間

TW-E3Aの主な仕様
型式:密閉ダイナミック型
ドライバー:6.0mm
再生周波数帯域:20Hz~20kHz
Bluetooth:V5.0
対応コーデック:SBC、AAC、aptX
Qi充電:-
再生時間:最大6時間(本体、ノイズキャンセリングオフ)
充電時間:約2時間

EP-E50Aの主な仕様
型式:密閉ダイナミック型
ドライバー:9mm
再生周波数帯域:20Hz~20kHz
Bluetooth:V5.0
対応コーデック:SBC、AAC、aptX
Qi充電:-
再生時間:最大11時間(ノイズキャンセリングオフ)
充電時間:約2時間

EP-E30Aの主な仕様
型式:密閉ダイナミック型
ドライバー:8.6mm
再生周波数帯域:20Hz~20kHz
Bluetooth:V5.0
対応コーデック:SBC、AAC
Qi充電:-
再生時間:最大14時間
充電時間:約2時間

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