ソニーのプレス・カンファレンスの主役は石塚茂樹氏。エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション事業担当が肩書きだが、B to BからB to Cまですべての領域を見ているスーパー専務だ。彼が今、オーディオ部隊に指令を与えているのが、「通信と融合したオーディオ製品を開発せよ!」だ。

 ソニーは古くはウォークマン、コンパクトディスク、近年はハイレゾ、さらには、360 Reality Audioの提案と、オーディオの進化を新しいアイデアで牽引してきたが、石塚氏が見るところ、まだまだ通信はオーディオと融合していないし、オーディオも通信を上手く取り込んではいない。石塚氏は言った。

画像: ソニーのプレス・カンファレンスの主役、石塚茂樹氏。ソニーが近年掲げている「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たすことがソニーの存在意義である」という理念に言及。新しいオーディオについても追求

ソニーのプレス・カンファレンスの主役、石塚茂樹氏。ソニーが近年掲げている「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たすことがソニーの存在意義である」という理念に言及。新しいオーディオについても追求

 「スマホのエクスペリアとヘッドホンの組み合わせという当たり前のものではなく、もっともっとシナジー効果があるはずです。つまりオーディオ単体、通信単体ではなく、このふたつが合体した時のアプリケーションが、二倍にも三倍にも面白くなるはずですね。自分だけの空間を確保した中で、ミュージック・ビデオなどの体験も、もっと感動的になるはず。合い言葉は“Watch and Listen”です」

 石塚氏から檄が飛び、オーディオの人々はいま、あたふたと真剣に「通信とオーディオの合体」を考えている。通信が5Gになり、ウルトラハイスピード、超大容量伝送になる時代のオーディオについては、私も某所で展望を講演したことがあり、いくつも考えを持っている。

 私は「聴く」「観る」だけでなく、「作る」「創る」がポイントになると思っている。それはともかく、ソニーの新しい「通信とオーディオの合体」におおいに期待したい。

This article is a sponsored article by
''.