NECパーソナルコンピュータは8月5日、国内初の本格的なパーソナルコンピューター「PC-8001」の誕生40周年を記念したアニバーサリーモデル「LAVIE Pro Mobile PM750/NAA」を発表。都内で会見を開いた。発売は8月8日より。価格はオープンだ。なお、同社通販サイトでは、後述する「PasocomMini PC-8001」がセットになったモデルも500台限定で用意する。こちらは¥199,800~(税別)。

画像: 「PC-8001」の誕生40周年を記念したアニバーサリーモデル「LAVIE Pro Mobile  PM750/NAA」

「PC-8001」の誕生40周年を記念したアニバーサリーモデル「LAVIE Pro Mobile PM750/NAA」

画像: アニバーサリーモデル「LAVIE Pro Mobile PM750/NAA」(左)とオリジナルモデル

アニバーサリーモデル「LAVIE Pro Mobile PM750/NAA」(左)とオリジナルモデル

 本日発表のLAVIE Pro Mobile PM750/NAA(以下、PM750)は、6月に発売したプロシュマー向けモバイルノートLAVIE Pro Mobileのカラーバリエーションで、本体はPC-8001をイメージしたカラー(ブラウン?)で仕上げられており、キーボートの色ももちろん同機を忠実に再現している。また、液晶下部に印字される「NEC」ロゴは、わざわざ旧ロゴでデザインするという念の入れようだ(OS起動時に出てくるNECロゴも旧ロゴ)。Fnキーの上には「PC 40 th Anniversary Editon」の印字が施され、さらにPC-8001の銘板をイメージしたステッカーも同梱されるという、プレミアムなパッケージとなっている。

LAVIE Pro Mobileについてはコチラ
https://online.stereosound.co.jp/_ct/17272539

 今回直販サイトで用意される限定モデルについては、上記に加え、シリアルナンバーが付与され(ゴールド)、先述したPasocomMini PC-8001が同梱される。さらに、プレミアムボックス、安心保証サービスパック(5年)も付いてくる豪華な仕様にまとめられている。

 さて、そのPasocomMini PC-8001は、ラズパイをベースに、ハル研究所が製作したミニチュアコンピューターで、PC-8001のデザインを精緻に再現しているのが特徴。内部にはマイクロSDカードスロットもあり、マイクロソフト社のN-BASICを実行可能となっている。同梱品には、BASICでプログラムされた16種類のレトロゲームが同梱されており(マイクロSDに収納)、PasocomMini PC-8001にモニター(ミニHDMI出力)とキーボード(マイクロUSB)を接続すれば、即プレイ可能。プレイヤーの操作を十字キーではなく、4←→6 8↑↓2 で行なうのは、当時の感覚を呼び覚ましてくれた。

画像: web直販モデルに同梱される「PasocomMini PC-8001」

web直販モデルに同梱される「PasocomMini PC-8001」

画像: 「PasocomMini PC-8001」の背面。左がミニHDMI。中央がキーボード用のマイクロUSB。右は給電用のマイクロUSB(電源別売)

「PasocomMini PC-8001」の背面。左がミニHDMI。中央がキーボード用のマイクロUSB。右は給電用のマイクロUSB(電源別売)

 現状、このPasocomMini PC-8001を入手するには、NEC直販サイトの500台限定モデルPM750を購入するか、感謝キャンペーン(LAVIEシリーズのパソコンを購入し、キャンペーンに応募すると、抽選で2000名に本機があたるというもの。11月4日購入分まで有効)に応募するかのどちらかになる。単品販売されるかは未定だ。ただし、今後、追加のゲームのダウンロード提供は視野にあるという(無料か有料かも未定)。

画像: 16本のレトロゲームを同梱

16本のレトロゲームを同梱

画像: PasocomMini PC-8001を手にするデビット社長

PasocomMini PC-8001を手にするデビット社長

画像: モニターとキーボードを接続すればレトロゲームが楽しめる

モニターとキーボードを接続すればレトロゲームが楽しめる

 という発表は実は冒頭の数分で終了し、会のほぼ全部を締めていたのは、PC-8001誕生に関わった関係者(当時)のトークや、現NECパーソナルコンピュータ社長であるデビット・ベネット氏の未来へ向けての抱負であった。

 まず登壇したのは、同社におけるパソコン事業立ち上げの責任者であった渡辺和也氏。1970年代後半には、現在に続くさまざまなブームを巻き起こした製品が誕生した時代であり、産業界ではマイコンブーム(1976年~)が到来。製造設備のコントローラー(制御装置)として使われていたそうで、プログラムは使用者が用途に合わせて書く(作る)というものだったそう(PDP8というミニコンを使っていたそう)。

画像: 渡辺氏

渡辺氏

 そこで、マイコン教育のためのキットとして「TK-80」を1976年に発売。これは写真のように、剥き出しのボードに各種パーツが搭載されたもので、いわゆるマザーボードのようなもの。当然、動かすためのOSはない。電源も周辺機器もない。

画像: これが「TK-80」

これが「TK-80」

 しかし、これが爆発的に売れたそうで、当時NECは、マイコンのサービスルーム「ビットイン」を秋葉原に開設。以後、広島にNECマイコンショップがオープン(1号店)したり、TK-80用の周辺機器を販売するメーカー(いわゆるサードパーティ)が登場したりと、今でいうところのエコシステムが徐々に形成されていったのだという。

 それを受けて、現在のPCに連なる一体型(オールインワン)製品の開発を決め、1979年、国内初の本格的パーソナルコンピューターとなるPC-8001が誕生した。基本ソフト(OS:N-BASIC)が組み込まれているのも特徴となる。

画像: 日本初の本格的パーソナルコンピューター「PC-8001」。記録媒体はカセットテープ

日本初の本格的パーソナルコンピューター「PC-8001」。記録媒体はカセットテープ

 その基本ソフト選定に際して、渡辺が念頭においたものが二つあったという。一つは、できるだけ多くの人に使ってもらえるようにユーザーフレンドリーなものであること。一つは、使用実績があり、ある程度バグ取りが進んだものであること。というのも、当時のOSは後から書き換えることが困難であったという事情も関係していたそうだ。

 その際、マイクロソフトとの橋渡しをしたのが、アスキー創業者の西和彦だ。発売されたKT-80に夢中になり、空のROMソケットがあることに気付いて、「ここにBASICを乗せよう」と思い立ち、紆余曲折を経て、1979年のPC-8001に結実することになる。

画像: 西氏

西氏

 一方で、実際にPC-8001の開発に携わったのは、前出渡辺の部下であった後藤富雄だ。ラジオ少年であった後藤は、無線通信部への配属を夢見てNECに入社したが、配属されたのは半導体事業部であったという。そこでは、前出のミニコンを使った設備の制御が行なわれており、勉強も兼ねて、ミニコンのハード、ソフトをみっちりと独学したという。

画像: 後藤氏

後藤氏

 PC-8001の開発では、日本語のカナがつかえること、カラー表示が可能なこと、BASICをROMで搭載すること、実用になる周辺機器を同時に発売すること(FDD、カラーCRT、プリンター)を戦略として持ち、さらに、オープンソースとして、サードパーティへの情報開示を積極的に行ない、周辺機器の拡充にも留意して進められた。

 そして2019年、NECパーソナルコンピュータでは、5月の発表会でビジネスターゲットを「プロシュマー(ビジネス)」「エデュケーション」「ホーム」の3本の柱に再構築して展開していくと述べたが、そこに4本目の柱としてゲーミングへの再参入(PC-8001はゲームもできたということを受け)を目指す「プロジェクトEngine・炎神(エンジン)」をスタートすると発表。どういうマシンが求められているのか、ということを綿密に議論し、今後明らかにしていくという。

画像: NECパーソナルコンピュータ、「PC-8001」誕生40周年を記念したアニバーサリーノート「LAVIE Pro Mobile PM750/NAA」を8月8日に発売。注目は、直販サイト限定モデルに同梱されるPC-8001のミニチュア「PasocomMini PC-8001」
画像: 会見後ゲームに興じるデビット社長

会見後ゲームに興じるデビット社長

画像: パピコンの愛称で親しまれた「「PC-6001」。1981年発売

パピコンの愛称で親しまれた「「PC-6001」。1981年発売

画像: 会見後の懇親会では、生演奏も

会見後の懇親会では、生演奏も

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