「ワインレッドの心」「恋の予感」そして「夏の終りのハーモニー」 1980年代半ば、心揺さぶる詞と、美しいメロディでオーディオ愛好家の心をも虜にしたロックバンド「安全地帯」 マスターテープに収められた素晴らしい楽曲と名演奏・歌唱が、ついに本格オーディオグレードのアナログレコードとして、ステレオサウンドからリリースされることが決定! 発売は9月だが、ここではその発表・発売に先駆けて、ホットな制作風景をお伝えしよう。

●収録曲

1To me安全地帯
2ワインレッドの心安全地帯
3Friend安全地帯
4夏の終りのハーモニー井上陽水・安全地帯
5夢のつづき安全地帯
6恋の予感安全地帯
7あなたに安全地帯
8悲しみにさよなら安全地帯
9碧い瞳のエリス安全地帯
10メロディー安全地帯

ステレオサウンドでは、世界の名曲・名演奏・名録音として愛されている、クラシック音楽の高音質ソフトを中心に制作している一方、70~80年代に日本の音楽シーンで制作されたポピュラーソングを収録した音楽ソフトも積極的にリリースしている。なかでも、たくさんのオーディオファンに愛されてきたヒットソングを集めた「SSアナログレコードコレクション」はとりわけ人気が高いシリーズ。本作はシリーズ最新作「安全地帯ベスト」としてリリースされるものだ。

画像: 厳重に保管されていた、1980年代のアナログマスターテープは、いずれもコンディションは良好であった

厳重に保管されていた、1980年代のアナログマスターテープは、いずれもコンディションは良好であった

人気アーティストのベストアルバムを制作する場合、すでにデジタルアーカイブ化されているファイルを用いるのが一般的だが、ステレオサウンドでは、オリジナルか、それに準ずるマスターテープを発掘し、そこからデジタルへ取り込むという手間のかかる方法で制作している。マスターテープの所在は、アルバムに収録されている楽曲、単独でリリースされているシングル曲など、その用途によって分散していることが多く、東京・港区のスタジオには、今回も10本以上のマスターテープが集められた。これほどまでにオリジナルにこだわるのは、何にも増してマスターに収められた制作時の音質を大切にしているからで、「安全地帯」の作品制作でもその思想は徹底して貫かれている。

画像: 2台のSTUDERを用意して作業をスタート。右がA80、左がA820

2台のSTUDERを用意して作業をスタート。右がA80、左がA820

集められたマスターテープの再生用として準備されたのは、2台のSTUDER。A80とその後継モデルA820である。音源の制作年代を考慮したほか、実際に両方のデッキで音を聴き比べたうえで、最終的にどちらを使って再生するかを決定。今回は、本作のディレクターと、カッティング&マスタリングエンジニアである日本コロムビアの武沢茂氏による検討の末、判断された。こうして手間と時間を惜しまぬていねいな作業の元、アナログレコード用の10曲と、追って発売されるハイブリッドSACD「SSオリジナルセレクションVol.3」用の曲が、それぞれに取り込まれた。

画像: 日本コロムビアの名匠・武沢茂チーフエンジニア

日本コロムビアの名匠・武沢茂チーフエンジニア

本作では、ライナーノートの執筆をオーディオ評論家の黛健司氏に依頼しており、その取材のため、制作の現場にも立ち会っていただいているが、この日、スタジオモニターから溢れ出てきたサウンドには彼も驚きを隠せず、「声の質感、バックの緻密なプレイなど、鮮度感たっぷりに音楽のディテイルを感じ取ることができます。早く自分の部屋のオーディオシステムで楽しみたいですね!」と、顔を紅潮させながら語る姿が印象的だった。

制作は快調。まずは9月のアナログレコード発売へ向けて、スタッフは全力で作業を追い込んでいる。続報にご期待ください!

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