パナソニックから、4K放送チューナーを搭載した新型ディーガが3モデル発表された。今回のラインナップと市場想定価格は以下の通りで、7月19日に発売される。

DMR-4W400 市場想定価格14万円前後(4Kチューナー×2、内蔵HDD 4Tバイト)
DMR-4W200 市場想定価格11万円前後(4Kチューナー×2、内蔵HDD 2Tバイト)
DMR-4S100 市場想定価格9万円前後(4Kチューナー×1、内蔵HDD 1Tバイト)

画像: 今回のトップモデルとなる「DMR-4W400」

今回のトップモデルとなる「DMR-4W400」

 このうちDMR-4W400とDMR-4W200の2モデルは、4Kチューナーを2基搭載している。BS4K放送は今年の9月に日テレ4Kが開局し、2020年には東京オリンピックがオンエア、さらにその年末にはWOWOWの4K放送もスタートするなど、ますますの充実が期待できる。

 それらをフルに楽しみたいとなると、4Kシングルチューナーでは心許ないのは確か。このタイミングでダブルチューナーモデルが登場するのは、エアチェックファンには嬉しいだろう。

 また細かいことだが4K放送のふたつの番組を続けて予約録画した際に、シングルチューナータイプでは前の番組のお尻が数秒欠けてしまう。しかしダブルチューナーならこういった心配はないので、完璧保存を期する方には注目ポイントになるだろう。

 なお3モデルともチューナーは3基搭載しており、4W400と4W200は最大で4K放送2チャンネル+地デジ/BS/110度CSデジタル1チャンネルのトリプル録画に、4S100は4K放送1チャンネル+地デジ/BS/110度CSデジタル2チャンネルのトリプル録画に対応している。

画像: 4K放送を実際にダブル録画してみた。これに加えて地デジ/BS/110度CSデジタルを1チャンネル同時録画できる

4K放送を実際にダブル録画してみた。これに加えて地デジ/BS/110度CSデジタルを1チャンネル同時録画できる

 さて、ダブルチューナーでどんどん4K放送を録画するとなると、今度はHDDの容量が心配になってくる。実際4K放送は地デジ等に比べてビットレートが2倍近くあるので、調子に乗って予約しているとあっという間にHDDが満杯になってしまうだろう。4W400は4Tバイト、4W200は2TバイトのHDDを搭載しているが、それでも長時間のスポーツや連続ドラマを録画し始めたら心配になってしまう。

 そこで新製品3モデルには、業界初となる4K放送の長時間録画機能も搭載された。前モデルのDMR-SCZ2060では4K放送はDR録画のみの対応だったが、今回は1.5倍〜4倍に変換して保存できるわけだ。

 ちなみにディーガではDRモードのビットレートを32Mbpsとしており、2倍では16Mbps、4倍では8Mbpsをターゲットに再エンコードする。ということは4K放送を2倍モードで録画したら、現行の地デジのDRモードとほぼ同じビットレートになるわけで、これならかなりの時間HDDに保存できるはずだ。

 なお4K放送の映像圧縮にはHEVC/H.265が使われているが、この方式はもともと圧縮効率が高い。それもあって、4K放送では2KのMPEG2放送をMPEG4に変換した時のような劇的な圧縮効果は得にくいそうだ。

画像: 上から「DMR-4W400」「DMR-4W200」「DMR-4S100」。外見は3モデルとも変わらない

上から「DMR-4W400」「DMR-4W200」「DMR-4S100」。外見は3モデルとも変わらない

 実際に発表会で4K放送を4倍モードで録画したコンテンツを見せてもらったが、画素数は4Kをキープしているので、解像感、精細感に大きな変化はない。DRモードと一対比較すると、画面全体の輝度感が落ち、ピークの再現がもう少し欲しいと感じたくらいだ。動きの少ないドラマなどでは充分楽しめるだろう

 また同じ番組を2Kに変換したバージョンとも比べてみたが、こちらは当然ながら絵が甘く、夜景などのピーク感もがくんと落ちる。しかも横にパンニングしたシーンでは動きに伴なうノイズが目に付く。

 その理由は明らかで、4Kのまま長時間モードに変換しても、4K/60p、色域BT.2020、HDR、10ビット階調といった高画質要素はキープされている。これに対し2Kにダウンコンバートしてしまうと、2K/60i、色域BT.709、SDR、8ビット階調になってしまう。せっかく4K放送を録画するのであれば、長時間モードは活用すべきだろう。参考までに4Kの4倍モードで50GバイトのBD-R/REに保存すると、約12時間の番組が記録できるそうだ。

 再生関連については、4K録画ディスクはもちろん、市販UHDブルーレイソフトにも対応する。基本的な再生時のスペックはSUZ2060と同等のようだ。

画像: 「DMR-4W400」の外観。リアパネルの端子は弟機「DMR-4W200」も同じだ

「DMR-4W400」の外観。リアパネルの端子は弟機「DMR-4W200」も同じだ

 その他の進化点としては、スマホ用無料アプリ「どこでもディーガ」から4K放送の録画予約ができるようになる。さらに録画した4K放送をスマホやタブレットで視聴したり、番組持ち出しにも対応するという(ディーガ本体、アプリとも今年9月下旬のバージョンアップを予定)。

 さらに「どこでもディーガ」では、ディーガでリッピングしたCD音源(AAC、WAV、FLAC)の再生や、スマホで撮影した写真・動画の保存(内蔵HDD、BDメディア)も簡単にできるようになっている。またディーガに保存した写真・動画をSNSに手軽にアップ可能だ。

 本体の接続端子は、4W400と4W200はHDMIのセパレート出力に対応。その他はUSB端子2系統(全面、背面)とLAN端子というもので、光デジタル音声出力等は搭載していない。4S100はHDMI出力1系統とUSB端子2系統(全面、背面)、LAN端子を搭載する。

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