ソニーから2019年のブラビア新製品が発表された。今年は大画面化促進に向けて6シリーズ19モデルという充実のラインナップを展開している。それぞれの市場想定価格と発売日は以下の通り。

・有機ELテレビ
KJ-77A9G 市場想定価格100万円前後(6月15日発売)
KJ-65A9G 市場想定価格55万円前後(6月8日発売)
KJ-55A9G 市場想定価格35万円前後(6月8日発売)
KJ-65A8G 市場想定価格50万円前後(7月発売、4Kチューナー非搭載)
KJ-55A8G 市場想定価格30万円前後(7月発売、4Kチューナー非搭載)
・液晶テレビ
KJ-85X9500G 市場想定価格70万円前後(6月8日発売)
KJ-75X9500G 市場想定価格55万円前後(6月8日発売)
KJ-65X9500G 市場想定価格33万円前後(6月8日発売)
KJ-55X9500G 市場想定価格23万円前後(6月8日発売)
KJ-49X9500G 市場想定価格18万円前後(6月8日発売)
KJ-75X8550G 市場想定価格45万円前後(6月8日発売)
KJ-65X8550G 市場想定価格28万円前後(6月8日発売)
KJ-55X8550G 市場想定価格20万円前後(6月8日発売)
KJ-49X8500G 市場想定価格16万円前後(6月8日発売)
KJ-43X8500G 市場想定価格14.5万円前後(6月8日発売)
KJ-65X8000G 市場想定価格22万円前後(5月25日発売、4Kチューナー非搭載)
KJ-55X8000G 市場想定価格16万円前後(5月25日発売、4Kチューナー非搭載)
KJ-49X8000G 市場想定価格13万円前後(5月25日発売、4Kチューナー非搭載)
KJ-43X8000G 市場想定価格11万円前後(5月25日発売、4Kチューナー非搭載)

画像: 市場想定価格100万円という驚きの価格を実現した「KJ-77A9G」

市場想定価格100万円という驚きの価格を実現した「KJ-77A9G」

 まずは有機ELテレビ2シリーズ5モデルから紹介したい。上位モデルの「A9G」シリーズは「マスターシリーズ」で4Kチューナーを2基内蔵、「A8G」は4Kチューナー非搭載となる。有機ELパネルは2019年の最新世代が使われている。

 2019年ブラビア有機ELの一番のトピックは「KJ-77A9G」の価格だ。これまでの同社のラインナップでは「KJ-77A1」(生産終了)が市場想定価格250万円だったが、今回は半額以下になっている。この点からも、ソニーの大画面化にかける思いが伝わってくるだろう。

 といっても、A9Gシリーズは画質面でコストダウンを図っているわけではない。映像プロセッサーには昨年モデルA9Fと同様に「X1 Ultimate」が搭載されているのだ。

 さらに今回は、オブジェクト型超解像の精度を向上させることで、昨年以上に緻密かつ自然なディテイル再現を可能にした。たとえば一面に桜の花が咲いている映像でも、桜の花びらひとつひとつ描き分けられており、それに伴なって細かな色のグラデーションも再現できるようになっている。

 木々の新緑も鮮やかで、映像自体の奥行再現も確実に向上している。これにはデュアルデータベース分析によるS/N改善や、HDRリマスターによる高コントラスト化も貢献しているはずだ。

 ちなみにA9Gでは映像モードにも変更が加えられている。これまでは映画用として「シネマ」「シネマプロ」というふたつの映像モードがあったが、A9Gでは「シネマ」に集約されている。「シネマ」はソニーが考える映画再生に適したモードで、各種補正を抑えてマスターモニターに近い映像を楽しみたい場合は「カスタム」がお勧めとのことだ(A8Gは従来同様に『シネマ』『シネマプロ』があり、マスターモニター的な映像を観たい場合は『シネマプロ』を選ぶといい)。

画像: 「KJ-77A9G」の背面&側面。画面の傾きはA1シリーズの5度から、A9Gでは2度に変更された

「KJ-77A9G」の背面&側面。画面の傾きはA1シリーズの5度から、A9Gでは2度に変更された

 音質面では有機ELブラビアでお馴染の「Acoustic Surface Audio+」が改良された。前モデルのA9Fではふたつのアクチュエーター(13W×2)をパネル背面に取り付けていたが、A9Gでは20Wの新開発アクチュエーターを搭載した。震動源をひとつにすることで、音の明瞭感と広がりが向上しているという。

 またサブウーファーも厚みを半分(A9Fは厚さ60mmで、A9Gは30mm)にした新開発タイプとなった。その結果本体の奥行もスリム化に成功、スタンド込みで255mmを実現した(A9Fは320mm)。同時に画面のスラント角度も5度から2度に変更されたそうだ。ちなみにサブウーファーの出力は10W×2と変わっていないので、低音の迫力は維持されている。

 なおA9GとA8Gの違いは、4Kチューナーの他に、A8Gは映像プロセッサーが「X1 Extreme」という点や「ピクセル・コントラスト・ブースター」機能の有無、A9Gのみドルビーアトモス信号のデコードに対応していること(2019年内のアップデートを予定)、A9Gには新UIが採用されている……などとなっている。HDR映像については、A9G、A8GともHDR10、HLG、ドルビービジョンに対応済みだ。

 A9Gに搭載された新UIに関連する機能としては、無線リモコン(Bluetooth)の採用と、ネット動画(ネットフリックス、TVerなど)の処理速度の改善、AirPlay2やHomeKitへの対応といった点があげられる。4Kを含めた放送波はもちろんとして、動画配信やミラーリング(iPhoneで撮影した写真なども含めて)など、あらゆるデバイスがブラビアで楽しめるので、ユーザーには喜ばれるはずだ。

液晶テレビは、4シリーズ14モデルをラインナップ

画像: 液晶タイプのトップモデル「KJ-85X9500G」。このシリーズは直下型LEDバックライトを搭載している

液晶タイプのトップモデル「KJ-85X9500G」。このシリーズは直下型LEDバックライトを搭載している

 一方の液晶テレビは4Kチューナー内蔵の「X9500G」「X8550G」「X8500G」と、4Kチューナー非搭載の「X8000G」という4シリーズ14モデルとなる。

 搭載された映像プロセッサーはX9500Gが「X1 Ultimate」で、X8550GとX8500Gは「HDR X1」だ。X8000Gはパネルが等倍速(60Hz)駆動で、X1系の映像プロセッサーは搭載されていない(他は120Hz駆動パネルを搭載)。HDR映像については、X9500G、X8550G、X8500GはDHR10、HLG、ドルビービジョンに対応済みだ。

 トップモデルのX9500Gは直下型バックライトを搭載し、黒の再現性にも注力している(他のモデルはLEDバックライトの部分駆動は行なっていない)。また85/75インチの2モデルは視野角を拡大するX-Wide Angleも搭載され、VAパネルながら広い視聴範囲を獲得している。

 今回は液晶テレビにも音質改善のための提案が盛り込まれた。それが「Acoustic Multi-Audio」で、画面下部のL/Rスピーカーに加えて左右上側にサウンドポジショニングトゥイーターを搭載することで、音の定位感を向上させている。上側のトゥイーターで音源位置を引き上げることで、画像との一体感が改善されるという。

 Acoustic Multi-Audioは、X9500G(49型は除く)とX8550Gシリーズに搭載されている。またこの2シリーズとX8500Gシリーズは年内のアップデートでドルビーアトモスのデコード機能にも対応予定とのことだ。

 また有機ELのA9Gシリーズに搭載された新UIは、X9500G、X8550G、X8500Gにも採用されており、無線リモコンや動画配信サービスの再生、AirPlay2/HomeKitへの対応が果たされている。

画像: 「Acoustic Multi-Audio」は、本体下部のL/Rスピーカーに加えて、本体上部左右にトゥイーターを追加することで、画面と音の一体感を演出している

「Acoustic Multi-Audio」は、本体下部のL/Rスピーカーに加えて、本体上部左右にトゥイーターを追加することで、画面と音の一体感を演出している

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