マランツからネットワークCDレシーバーの新製品となる「M-CR612」が4月下旬に発売される。価格は¥70,000(税別)。

画像: ネットワークCDレシーバー「M-CR612」(シルバーゴールド)

ネットワークCDレシーバー「M-CR612」(シルバーゴールド)

画像: ネットワークCDレシーバー「M-CR612」(ブラック)

ネットワークCDレシーバー「M-CR612」(ブラック)

画像: 背面。バナナプラグ対応のスピーカー端子を装備

背面。バナナプラグ対応のスピーカー端子を装備

 M-CR612はいわゆるミニコンポであり、CDプレーヤー、アンプ、AM/FMチューナー、ネットワークオーディオプレーヤー機能を搭載したマルチパーパスな製品。

 同社ミニコンポとしては、2008年登場の「M-CR502」から数えて5代目の製品であり、前モデル「M-CR611」からは3年ぶりのリニューアルとなる。

 M-CR612は、同社のポリシーでもある「純粋さの追求」に沿って開発をされた、もっとも小さいマランツシステムであり、同時に時代背景に即して、さまざまなコンテンツの再生に対応するよう、各種ネットワーク機能にも磨きをかけているという。

 本モデルの特徴は大きく3つ。一つは音質のさらなる向上、もう一つは対応コンテンツの拡大(ネットワーク機能の強化)、そして最後はインテリアとしても映えるデザイン性のグレードアップとなる。

 音質面では今回、「パラレルBTL」機能の搭載が新しい。マランツのM-CRシリーズは、従来より(ミニコンポでありながら)バイアンプ接続に対応しており、内蔵アンプは4chの構成となっていた。そうした音質へのこだわりを認められて、市場ではシェアNo.1を長らく誇っているが、実際には(アンケートによれば)、バイアンプ使用は全体の2割ほどに留まり、6割以上のユーザーはシングル接続となっていたのだという。そこで、使われていない2ch分のアンプの新たな活用法として提案されたのが、パラレルBTLとなる。

画像: パラレルBTLの説明図(右)

パラレルBTLの説明図(右)

 スピーカーとの接続は、従来のシングルワイヤリング(シングル接続)でOK。本体メニューから「パラレルBTL」を選ぶと、内部配線(?)が切り替わってBTL接続状態となる。

画像: パラレルBTLモードは本体メニューから切替える

パラレルBTLモードは本体メニューから切替える

 また、音質向上のためのノイズ対策(=低減)もさらに推し進められた。同社SACDプレーヤー「SA-12」と同じ低位相雑音クロックの搭載に始まり、PWMプロセッサーへの電源供給を、従来は共用していたが、本機では専用電源とすることで、ノイズレベルをさらに低減。加えて、電源部そのものについても、導電性高分子電解コンデンサーを合計5個(前モデルは1個)使用し、なおかつ、コンデンサーの(サウンド)キャラクターも加味したうえで、適所に配置する、というこだわりようだ。

画像: 超低位相雑音クロック(赤丸部分)

超低位相雑音クロック(赤丸部分)

 短い時間ながらその効果を体験できるデモも行なわれた。シングル接続→パラレルBTLへと変更すると、音場感が増すとともに、高域部分の再現性についてもベールを一枚はがしたかのような抜けの良さを感じることができた。もちろん、一音一音の輪郭がより鮮明になり、ノイズの低減=S/Nの向上が如実に分かるほど。

 ちなみに、バイアンプとパラレルBTL、どちらがおススメか?という疑問も生じると思うが、メーカーの弁では、バイワイヤリング対応スピーカーではバイアンプで、シングルワイヤリングのスピーカーではパラレルBTLで、ということであった。

 その他の進化点としては、ヘッドホンアンプが3段階のゲイン切替え機能を搭載、ネットワーク部品のHEOSモジュールへの変更(=ネットワーク機能の安定強化)、Amazon alexaに対応し、ボイスコントールが可能に、ボリュウムのステップが従来の60から100へと細かくなり、特に小音時により細かい調整が行なえるようになったことなどが挙げられる。なお、デジタル音声入力(光)は2系統搭載し、テレビとつないでおけば、テレビの電源ON→音声信号の入力を検知→M-CR612の電源ON、という連動も可能だ(入力信号はPCMのみ)。

画像: HEOSモジュールを採用したネットワーク基板

HEOSモジュールを採用したネットワーク基板

 細かいところでは、本体正面のボタン配置の変更、リモコンへのトレイオープンボタンの復活、といった使い勝手向上の施策も行なわれている。カラーリングはシルバーゴールドとブラックの2色展開。

 マランツとしては、システムコンポーネント提案として、実際にM-CRシステムの音極めにも使用しているというバイワイヤリング対応スピーカー「B&W 707S2 B」とセットにした「Premium System」¥227,000(税別)、同じくバイワイヤリング対応スピーカー「B&W 607 B」をセットにした「Standard System」¥160,000(税別)、また、シングルワイヤリングスピーカー「DSLI OBERON1」をセットにした「DALI System」¥127,000(税別)という3システムを訴求している。

画像: DALI(スピーカー)とのシステム提案

DALI(スピーカー)とのシステム提案

M-CR612の主な仕様
CDプレーヤー部
再生周波数特性:10Hz~20kHz
ワウ・フラッター:測定限界(±0.001 % W. peak)以下

オーディオアンプ部
定格出力:50W+50W(6Ω、1kHz、THD0.7 %)
実用最大出力:60W+60W(6Ω、1kHz、THD+N10 %、JEITA)
適合インピーダンス:4~16Ω
入力感度/入力インピーダンス:200mV / 30 kΩ(Analog In)
全高調波歪率(1 kHz、5 W、6Ω):0.1 %(Analog In)
S/N比(10W、6Ω、IHF-A):90dB(Analog In)
Dynamic Bass Boost:+8dB(100Hz)
トーンコントロール:低音±10 dB(100 Hz)、高音±10dB(10kHz)
周波数特性:10Hz~40kHz(±3dB)
音声入力端子:アナログ×1、光デジタル×2
音声出力端子:アナログ(固定/可変) ×1、サブウーハープリアウト×1、ヘッドホン×1
その他の端子:ネットワーク×1、USB-A ×1(リア)、FMアンテナ入力×1、AMアンテナ入力×1

無線LAN
ネットワーク種類:IEEE 802.11a/b/g/n準拠
セキュリティ:WEP 64bit、WEP 128bit、WPA / WPA2-PSK(AES)、WPA / WPA2-PSK(TKIP)
無線周波数:2.4 / 5GHz

Bluetooth
バージョン:3.0+EDR
対応プロファイル:A2DP 1.2、AVRCP 1.5
対応コーデック:SBC
送信出力:Class 1
通信距離:約30 m(見通し距離)

チューナー部
受信周波数帯域:FM 76.0~95.0 MHz、AM 522~1629 kHz

総合
消費電力:55W
寸法:W280×H111×D303mm
質量:3.4kg
付属品:かんたん設定ガイド、取扱説明書、リモコン(RC014CR)、

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