パナソニックは、テクニクスのダイレクトドライブターンテーブル新製品として「SL-1200MK7」を、来る5月24日(金)に発売する。定価は¥90,000(税別)。

画像: テクニクスSL-1200MKシリーズの新製品が11年ぶりに登場! 「SL-1200MK7」は、定価¥90,000で5月24日に発売決定

 SL-1200シリーズは1972年の発売以来、ダイレクトドライブ方式ならではの高音質と信頼性で、クラブやスタジオ、放送局から高い評価を得てきた。さらに1979年発売のSL-1200MK2以降は、ピッチコントローラーを上下にスライドさせる「フェーダー型」に変更し、ディスコやクラブにおける定番機となっている。2008年発売のSL-1200MK6までのシリーズ累計販売台数は350万台を超え、今なお世界中で愛用されているという。

 新製品のSL-1200MK7は、昨年のIFAで参考出品され話題を集めたことも記憶に新しい。新生テクニクスの開発で培った技術を用いて音質を高める一方、ボタンレイアウトやプラッターの慣性質量などDJパフォーマンスに影響する仕様はSL-1200MKシリーズを踏襲し、従来モデル同様の操作性を実現している。さらに、トルク・ブレーキスピードの調整や逆回転再生など、パフォーマンスの可能性を広げる新たな機能も搭載している。

 SL-1200MK7の主な特長は以下の通りだ。

●Hi-Fiオーディオ開発で培った技術を採用。DJ用ターンテーブルとしての性能・機能も昇華
 2016年に発売したSL-1200Gを始めとする新生テクニクスのHi-Fiオーディオ開発で培った技術を採用。モーターはダイレクトドライブターンテーブルの課題であった「コギング」と呼ばれる回転ムラの発生を抑えるため、コイルからコア(鉄心)を排除したコアレスステーターを採用したコアレス・ダイレクトドライブモーターを搭載する。

画像: コアレス・ダイレクトドライブモーターの構造図

コアレス・ダイレクトドライブモーターの構造図

 またプラッターは、モーターを構成するローターヨークおよびローター磁石を固定するとともに、モーターとプラッターが強固に結合した構造を採用することで安定した回転を可能にした。

 加えて電気回路もモーターとプラッターの性能を最大限発揮できるようにチューニングすることで、SL-1200MK6を超える回転精度を実現し、立ち上がり時間は同等の0.7秒(33 1/3回転時)を実現している。

 モーターの回転制御には、ブルーレイディスク機器で培った最新の制御技術を応用。マイコンによる高度なモーター制御技術により、安定した回転を実現したという。さらに本製品ではトルクやブレーキスピードを好みのレベルに調整できるほか(4段階)、レコードの逆回転再生機能も搭載。DJパフォーマンスの幅を広げている。

●SL-1200MKシリーズと同等の操作性
 DJにとっての「楽器」とも言われるターンテーブルにおいて、本体サイズやボタン位置、プラッターを回転させるために必要な力の感覚などはパフォーマンスに影響を及ぼす重要な要素となる。

 SL-1200MK7では、デジタル技術を駆使して性能向上を図りながら、外形寸法やボタンレイアウト、プラッターの慣性質量などはSL-1200MKシリーズを踏襲し、従来同様の操作感を実現した。

●高剛性筐体、高減衰インシュレーターなどの高音質化設計
 外部からの振動を軽減するシャーシは、ABSにガラス繊維を配した特殊素材とアルミダイキャストシャーシを強固に一体化した二層構造を採用。剛性を高めた特殊素材と金属シャーシを組み合わせることで、高剛性と制振性を高いレベルで両立している。

 それを支えるインシュレーターは、スプリングとラバーによる構成で、最適な周波数特性を確保することで、高音質と高いハウリング耐性を実現するとともに、大音量環境下においても効率的に外部振動を遮断するように設計されている。

画像: SL-1200MK7のボディの構造

SL-1200MK7のボディの構造

 トーンアームはテクニクス伝統のスタティックバランス型S字形ユニバーサルトーンアームを継承し、トーンアームパイプの素材にはアルミニウムを採用。シンバルサスペンション構造のトーンアーム軸受け部には切削加工のハウジングを使用した高精度ベアリングを採用している。

 これらにより、SL-1200MK6より高い初動感度を実現し、レコード盤の高精度な読み取りが可能なほか、スクラッチなどのハードなプレイにも針飛びしにくい高い追従性を実現している。

●正確で安定したピッチ調整を実現する「ピッチコントロール機能」
 回転数の切り換えは33 1/3回転、45回転に加えて、78回転にも対応。また±8%/±16%の範囲で回転速度を調整できるピッチコントロール機能は、ピッチスライダーの位置検出とマイコン制御をデジタル制御とすることで追従性や精度を向上。正確で安定したピッチ調整が可能となっている。

●高輝度、長寿命の白色LEDを採用した「スタイラスイルミネーター」
 直感的な操作が可能なプッシュ方式の新構造スタイラスイルミネーターに白色LEDを採用。照射範囲、輝度を見直し、暗い環境でも確実に針先を照らせるようになっている。

●オールブラック・デザイン
 SL-1200MKシリーズのボタンレイアウトはそのままに、ボタンやトーンアームのパーツにブラックを採用。マットな質感のブラックボディと合わせて、オールブラックの洗練されたデザインに生まれ変っている。

SL-1200MK7の主なスペック

●回転数:33 1/3rpm、45rpm(78rpmは切換スイッチで設定)
●回転数調整範囲(ピッチ切換):±8%、±16%
●起動トルク:1.8kg・cm(0.18N・m)
●起動特性:0.7秒(33 1/3rpm時)
●ワウ・フラッター:0.025%W.R.M.S.
●トーンアーム形式:ユニバーサルS字形トーンアーム スタティックバランス型
●オーバーハング:15mm
●適用カートリッジ質量:5.6g〜12.0g/14.3g〜20.7g(ヘッドシェル含む)
●出力端子:PHONO端子×1、PHONOアース端子×1
●消費電力:8.0W(電源オン時)
●寸法/質量:W453×H169×D353mm/約9.6kg

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