「私、彼氏が欲しいんです」。高学歴女子・莉子(土山茜)は、30歳を目前に、ちゃんとした彼氏が欲しいのだが、気が付けば便利な子として、男に振り回される毎日。そんな恋愛下手=不器用な女子が唯一心を開けるのは、会社の給湯室。今日も今日とて、不器用女子二人が集まって恋バナに花が咲く。果たして彼女たちに春はやってくるのだろうか。

 原作・脚本・監督を務めた清水佳代子の実体験を綴ったのかも? というぐらい女子の共感を呼ぶ本作。いよいよ今週末、3月16日に公開が迫った。ここでは監督の分身? とも言える莉子を演じた土山茜にインタビューした。

画像1: 土山茜/恋に不器用な女子の、不器用な恋愛模様を映像化したラブコメ「不器用な彼女」、3/16より公開!

――出演おめでとうございます。演じられた莉子は本当に不器用ですね。
 ありがとうございます。本当ですよね。結構極端なキャラではあるんですけど、分かりやすく描かれているので、観てくださる方(女子)には、きっとどこか当てはまるというか、共感してもらえると思います。

――どのように決まったのでしょう。
 知り合いの役者さんからの紹介なんですけど、莉子みたいな子を探しているということで、私を推してくれたそうなんです。そう聞いて、この(莉子の)印象って私なのか……と正直びっくりした部分もありましたけど、さきほどお話したように莉子の行動や思考には、誰しもどこかしら当てはまると思うので、その代表として(笑)、自分の経験も総動員して演じようと思って、お話を受けました。

――女子トークの相手役・美希の(キャラ設定の)印象は?
 こんな恋愛の理想スペックの高いキャラが来なくてよかった! って素直に思いましたね。私には美希の気持ちを理解する(演じる)のは難しいなって感じました。

――結構細かいところまでセリフに盛り込まれていますけど、清水監督の実体験なんでしょうか?
 どうなんでしょう? そこまで聞いたことがないので、分かりません(笑)。

――冒頭のSNSの自己紹介文を見て、便利に使えそうな子だなって感じました(笑)。
 そういう子じゃないんだと言い聞かせつつも、求められると、自分の理想と違っても受け入れちゃうのかな、と。本当に求められていることに気づけない、という不器用さなのかなとも思いますね。

――行為のあとで、後悔している姿が何度か描かれていました。
 過ちを繰り返すのも不器用な女の子ならではですね。

――ちなみに、役作りはどんな感じでしたか?
 人物像というより、こういう時はこうするかなというリアクションをメインに考えて、あとは美希役の笛木陽子さんとの現場の掛け合いで作っていきました。笛木さんは、すごくフレンドリーでオープンな方なので、その人間力を見て、その対比となるように心がけました。

――ハイテンションな美希、ローテンションな莉子という感じ?
 そうですね、笛木さんのテンションの高さを見て、これは私にはできないなと思ったので、正反対になるようにしていたら、莉子になったのかなという感じです。

――女子トークの中には、かなり具体的な内容もありました。
 そうなんですよ、結構詳しく(セリフが)書いてありました。「(女子に渡す)タクシー代は1万が基本でしょ」とか。そうそう、最近テレビで、口説くのに、何かしらの理由をつけて女子の手を触る、というドラマを見たんですよ! あーこれだーと思って!

――土山さんが共感を覚えたセリフは?
 美希ちゃんのセリフで、「缶コーヒーとたばこって、オヤジ臭最強だよね」っていうのがあるんです。当初はそんなに気にならなかったんです。けど、撮影の時に、笛木さんが缶コーヒーを、コーヒーと言い間違えたら、監督がすぐに飛んできて、「そこは缶コーヒーなのよ」って! あーそうなのかって感じましたね。

――出てくる男性も、不器用ですね。
 そうですね。清水と田中は、莉子と美希みたいな対比もあったし、キャラ的には極端ですけど、実際に身近にいそうで、面白いなと思いました。

――冒頭は給湯室での女子トークが続きますが、演技面で苦労したところは?
 無茶苦茶苦労しました。給湯室で二人っきりですから、映像が同じにならないようにって考えながら、二人で恋バナ(愚痴?)をしながら笛木さんの髪を梳かしたりとかいろいろやりましたけど、やり尽くしてしまって。最後にはそこにスプーンがあったので、スプーン曲げをしているんですよ(笑)。うまくいかないよねーみたいな顔をしていたら、急に笛木さんが「出来た!」って曲がったスプーンを出してくるので、驚いてテンションが上がってしまったんです! そうしたら監督が飛んできて「どうしたの?」っていうので、それを説明したら、「じゃあOKって!」いうことになって。アドリブというかハプニングですね。

画像2: 土山茜/恋に不器用な女子の、不器用な恋愛模様を映像化したラブコメ「不器用な彼女」、3/16より公開!

――では、結構アドリブはあったのですか?
 そうでもありませんけど、莉子と美希が清水と田中と喫茶店で初めて会う前に、ちょっと遠くから二人を物色(査定)するシーンで、机の上に置いてあるピンクの名刺入れが目に飛び込んできて。ピッピンク!ってびっくりして、そこは会話の中でイジろうと決めて、アドリブを入れてみたので、ぜひ映像で確認してみてください。

――話は変わりますが、こうして取材でお会いするのは久しぶりですね。
 そうですね。アリスインプロジェクトの舞台「アリスインデッドリースクール」(2013)以来ですから、6年ぶりです。当時は、いま「カメラを止めるな!」でブレイクした秋山ゆずきさんと同じ役をダブルで演じていて。同じ役を演じていた子が先に有名になっていくのは正直悔しい気持ちもありましたけど、逆に、そんな身近だった人がそこまで行けるのなら、私にもチャンスはある! という希望にもなっています。

――土山さんの強みは?
 まだ、そこまでにはなっていないんですけど、前に中国での短編映画に参加したときに、映画制作に対するものすごい熱を感じたんです。でも、当時は中国語ができずに、言葉が通じないので、ものすごくもどかしい思いをしたんです。という経験を経て、いま、中国語の勉強を始めていて、ゆくゆくは中国作品にもっと出演したいなって思っています。

画像3: 土山茜/恋に不器用な女子の、不器用な恋愛模様を映像化したラブコメ「不器用な彼女」、3/16より公開!

映画『不器用な彼女』
3月16日より、下北沢トリウッドにて公開 ほか全国順次公開

画像4: 土山茜/恋に不器用な女子の、不器用な恋愛模様を映像化したラブコメ「不器用な彼女」、3/16より公開!

<出演>
土山茜 笛木陽子 江夏亜祐 佐川ネル秋吉 川口貴弘

<スタッフ>
原作・脚本・監督:清水佳代子
製作・配給:アクアムンダアンドアソシエイツ
公式Twitter:https://twitter.com/bukiyounakanojo
公式facebook:https://www.facebook.com/bukiyounakanojo/
(C)アクアムンダアンドアソシエイツ

<上映時間>
3/16(土)14:30~、3/17(日)14:30~、3/21(木・祝)14:30~、
3/23(土)12:00~、3/24(日)12:00~下北沢トリウッドにて上映

<あらすじ>
29歳の高学歴女子OL・莉子(土山茜)は、自分が恋愛不器用なせいで彼氏ができないことを気にしている。同じく29歳の同僚の美人OL・美希(笛木陽子)は、モテるが理想スペックが高すぎて恋愛が長続きしない。そんなふたりはいつも仕事もそこそこに給湯室で恋愛トークを炸裂させている。そんな時、上司・川口(川口貴弘)が設定した合コンがきっかけで、ふたりは同じ会社の高スペック男子・清水(江夏亜祐)と優しさが売りの料理男子・田中(佐川ネル秋吉)と実恋愛が始まることに。莉子と美希は幸せになれるのか……?!

土山茜 https://twitter.com/Tsutchama

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