中低域に厚みがあるワイヤレス・ヘッドホン XP50BT
小気味よい鳴り方のワイヤレス・イヤホン XC70BT

 注目度の高いワイヤレス市場へJVCがニューモデルを発表した。ヘッドホンのHA-XP50BTは、実勢価格1万5000円前後。イヤホンのHA-XC70BTは完全ワイヤレスタイプで、こちらも1万5000円前後とどちらも手の届きやすいモデル。人気の高さもあって、この価格帯は激戦区で、各社ともに力の入ったモデルを投入してきている。

画像: ワイヤレス・ヘッドホン JVC HA-XP50BT(左)/ ワイヤレス・イヤホン JVC HA-XC70BT(右)

ワイヤレス・ヘッドホン JVC HA-XP50BT(左)/ ワイヤレス・イヤホン JVC HA-XC70BT(右)

 両モデルは“重低音&タフボディ”が特徴の「XX」シリーズで、力強い低音再生と、ストリートファッションを意識したプロテクターを装備して個性を演出している。

画像: ワイヤレス・ヘッドホン HA-XP50BTの低音に厚みを持たせるバスブーストモードは、右側の前部に配置されたボタンでオン/オフの切り替えが簡単にできるようになっている

ワイヤレス・ヘッドホン HA-XP50BTの低音に厚みを持たせるバスブーストモードは、右側の前部に配置されたボタンでオン/オフの切り替えが簡単にできるようになっている

 まずはヘッドホンHA-XP50BTから紹介しよう。太めのヘッドバンドとハウジングの周囲に備わったリングラバープロテクターのおかげで、見た目のサイズ以上にゴツい印象だ。やや大柄ではあるが、ハウジング部を平らにして折り畳むことも可能で携帯性にも配慮している。

 ブルートゥースのコーデックは、SBCとAACに加えてaptXにも対応。NFCによるワンタッチでの接続/解除が行なえる。ドライバーは40㎜口径で、独自のエクストリームディープバスポートを採用して力強い低音を実現した。さらに、内蔵アンプで低音を増強するバスブーストも備えている。

 ソフトなレザー素材を使ったイヤーパッドの感触は心地よいが、側圧はやや強め。装着したまま歩いてもずれてしまうようなことはなく、安定感は高い。ただし、長時間の装着では少し耳が痛くなることもあった。

 今回、試聴はアステル&ケルンのDAP、A&Ultima SP1000を再生機に使用。音質はバスブースト「オフ」でも中低域に充実した厚みがあるサウンドだ。高域も強調のない自然な感触で力感たっぷりだが、派手さは抑えられ落ち着いた鳴り方をする。見た目は好みもあるだろうが、サウンドはジャンルを問わずエネルギッシュな音で楽しめる正統派の仕上がり。aptX接続によるネルソンス指揮ボストン交響楽団『ショスタコーヴィチ:交響曲第11番〈1905年〉』の第4楽章(96k㎐/24ビット/FLAC)では、低音弦や太鼓を力強く鳴らし、響きもとても豊か。穏やかな感触の中高域は音色がナチュラルで、楽器の描き分けも充分なレベルと言える。

 ここでバスブーストを「オン」にするとさらに低音の量感が増したが、やや中低音が膨らみすぎるとも感じた。ビートの効いたEDMのような曲ならば「オン」が気持ちよいし、キレ味鋭いリズムを楽しむならば「オフ」という具合に使い分けたい。

 ヴォーカル曲を聴くと、声はクリアーで低音かぶりもない。厚みのある力強い音で、声の張りや熱気がよく伝わる。

画像: ワイヤレス・ヘッドホン HA-XP50BT

ワイヤレス・ヘッドホン HA-XP50BT

画像: HA-XP50BT(ワイヤレス・ヘッドホン)ならびにHA-XC70BT(ワイヤレス・イヤホン)には「XX」のロゴの上下に、エクストリームディープバスポート用の開口があるのがわかる。これによりXXシリーズの特徴と言える迫力ある重低音サウンドを実現していると言う

HA-XP50BT(ワイヤレス・ヘッドホン)ならびにHA-XC70BT(ワイヤレス・イヤホン)には「XX」のロゴの上下に、エクストリームディープバスポート用の開口があるのがわかる。これによりXXシリーズの特徴と言える迫力ある重低音サウンドを実現していると言う

完全ワイヤレスモデルは、くっきりと粒立ちのよい音

 続いては、イヤホンのHA-XC70BT。こちらもハウジング全体をラバープロテクターが覆っている。ゴツい印象ではあるが、比較的大柄になりがちな完全ワイヤレスタイプとしてはサイズは標準的だ。

 イヤホン型ながらこちらもエクストリームディープバスポートを用意し、内蔵アンプによるバスブースト機能も備えている。ブルートゥース接続はSBCとAACコーデックに対応する。連続再生時間は約3時間で、充電ケースでは約3回分の充電が可能。収納ケースは円筒形で、カラビナなどでベルト等に装着できるリング付き。こちらもタフ仕様のデザインと言えるものだ。

 専用アプリ(iOS/Android、無償)も用意され、万一の紛失時にはビープ音と本体のLED発光で所在を知らせる機能を使える。

 では、そのサウンドはどうか。バッテリーまでハウジングに内蔵することも影響してか力強さは控えめだが、くっきりと粒立ちのよい音に仕上がっている。スケールはややコンパクトであるもののひ弱さや華奢な感じはしない。凝縮感のある、テンションの高い演奏ではスリリングに楽しませてくれる。

 バスブーストは低音の過剰な膨らみもなく力強さが増すので、常時「オン」で使うのがおすすめ。ヴォーカルは歯切れのよい鮮明な表現で、アニメソングなども元気よく鳴らす。リズム感に優れた小気味よい鳴り方が楽しいモデルだ。

画像: HA-XC70BTに付属する収納ケース。本体での3時間と充電ケースでの9時間を合わせて約12時間の再生が可能になっている

HA-XC70BTに付属する収納ケース。本体での3時間と充電ケースでの9時間を合わせて約12時間の再生が可能になっている

WIRELESS HEADPHONE JVC HA-XP50BT オープン価格(実勢価格1万5,000円前後)
●型式:密閉型
●使用ユニット:40mm口径
●Bluetoothバージョン:4.1
●Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC、aptX
●連続再生時間:約40時間
●カラリング:レッド(写真)、ブラック
●質量:206g
●付属品:3.5mmステレオミニケーブル(1.2m)ほか

WIRELESS EARPHONE JVC HA-XC70BT オープン価格(実勢価格1万5,000円前後)
●Bluetoothバージョン:4.2
●Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC
●連続再生時間:3時間(本体)+9時間(充電ケース)
●カラリング:レッド(写真)、ブラック
●質量:5.5g(本体)、65g(充電ケース)
●付属品:各サイズイヤーピース、充電ケースほか
●問合せ先:JVCケンウッド カスタマーサポートセンター 0120-2727-87

This article is a sponsored article by
''.