パナソニックから、待望の4Kチューナー内蔵液晶テレビが発売される。「GX850」シリーズ4モデルと、弟機の「GX750」シリーズが2モデルというラインナップで、型番と価格は以下の通り。1月25日(TH-43GX850は2月22日)の発売を予定している。

GX850シリーズ
TH-65GX850 (市場想定価格33万円前後)
TH-55GX850 (市場想定価格25万円前後)
TH-49GX850 (市場想定価格19万円前後)
TH-43GX850 (市場想定価格17万円前後)
GX750シリーズ
TH-49GX750 (市場想定価格16万円前後)
TH-43GX750 (市場想定価格14万円前後)

画像: 今回発表された新製品。下段がGX850シリーズで、上段のふたつがGX750シリーズ

今回発表された新製品。下段がGX850シリーズで、上段のふたつがGX750シリーズ

 パナソニックでは、4Kチューナーを内蔵していない、いわゆる“4K対応”テレビや単体4Kチューナー、4Kチューナー内蔵BD/HDDレコーダーといった製品群を既に発売しているが、4Kチューナー内蔵テレビは今回が初となる。

 同社の調査によると、これからテレビを購入する場合に、4K放送の視聴を前提として考える人は92.8%にも及んだという(チューナー内蔵型、単体4Kチューナーを合わせて)。さらに2020年の東京オリンピックまでにテレビの買い替えを検討している人も55%だったそうだ。これらの意向を踏まえて開発されたのが、GX850、GX750シリーズというわけだ。

 GX850、GX750とも4Kチューナーを1基搭載しており、加えてGX850シリーズは2Kチューナーを3基、GX750シリーズは2Kチューナーを2基内蔵している。外付けUSB HDDへの録画機能も備えているので、4K放送を含めてタイムシフトが楽しめるはずだ(4K放送録画時は他の番組は録画できない)。

 両モデルとも家族みんなで快適・安心に使える製品を目指しており、「東京2020」オリンピック・パラリンピック公式テレビにふさわしい臨場感画質・音質を追求した。そのために液晶パネルには広視野角のIPSタイプをチョイス、今回は高輝度タイプを採用したとのことで、リビングでも充分な明るさを持っているそうだ。

画像: トップモデルとなるTH-65GX850

トップモデルとなるTH-65GX850

 そしてGX850シリーズでは、この高輝度パネルに「バックライトエリア駆動」(エッジ駆動による部分制御)と「エリアコントラスト制御PRO」(微少なエリアごとに輝度情報を制御する)を組み合わせることで、HDR10、HLGに加えてDHR10+やドルビービジョンが再生できるようになった。

 ちなみにHDR10+については、HDR10+信号を受け付ける「HDR10+入力対応」テレビと、再生した画質を保証する「HDR10+画質認証」テレビの2段階があり、GX850シリーズは「HDR10+画質認証」、GX750は「HDR10+入力対応」という違いがあるそうだ。

 ドルビービジョンはパナソニックテレビとしては初の対応で、こちらはGX850シリーズだけのスペックだ。なおGX850/GX750ともすべてのHDMI入力で18Gbps(4K/60p/HDR)信号の入力を受け付けるようになっている。

 HDR関連ではもうひとつ、「AI HDRリマスター」がGX850に搭載された。これはSDRコンテンツをHDRに変換する機能だが、その過程でAIにSDR映像とHDR映像のデータベースを機械学習させ、その学習データを元に最適な処理を加えているのが特長となる。本技術には、同社がハリウッド映画製作者との協業を通じて培った技術が活用されており、単純なSDR→HDR変換では再現できなかった明暗を持った映像として復元できるそうだ。

 さらにその後段には「シーン解析型HDR高画質化処理」回路が準備されており、ここではシーンの内容(明るい場面かコントラスト重視か)を判別して、明暗の処理を最適化している。なおこの処理自体は、SDR→HDR変換された信号だけでなく、HDR信号に対しても有効となる。

 他にも、映像を空や森といった部分に分けて解析し、そのエリアごとに最適な処理を加えたり、映像の素材(地デジの2Kか、4K放送かなど)の解像度を検出してディテイル処理を変えるといった「4Kファインリマスターエンジン」が投入されている。

画像: GX850シリーズはドルビーアトモスのデコード機能にも対応した

GX850シリーズはドルビーアトモスのデコード機能にも対応した

 音質面ではGX850には、ドルビーアトモスのデコード機能が搭載された。再生自体は内蔵の2chスピーカー(正面左右に下向きにマウントされる)で行なっており、実際に5.1.2などのシステムで鳴らすわけではないが、テレビ内蔵の音としては広がり感のある音場が再現できている。

 ドルビーアトモスのデコードはHDMI入力だけでなく、ネットフリックスなどの配信ソースでも有効で、さらに2chで入力された音声に対してアップミックス処理を加えて疑似サラウンド化もできるそうだ。

 もうひとつ、GX850では底面に吸着機構を備えた転倒防止スタンドも採用されている。GX850を置いた後、スタンド中央のメカニカルスイッチを押すと、スタンドが接地面に吸着されて倒れにくくなるというものだ。公式なテストではないが、震度5の揺れでもテレビが倒れなかったとかで、リビング等で使う際には安心材料になるはずだ。なお、固定用スイッチを隠すためのマグネットカバーも付属しており、外見上もすっきり仕上げられている。

画像: 弟シリーズのTH-49GX750

弟シリーズのTH-49GX750

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