地上デジタルやBSデジタル放送とは異なる独自編成を行なう

 NHKは11月13日、12月1日から開始する新4K8K衛星放送に関する説明会を行ない、番組編成の概要を明らかにした。

 放送開始は、4Kチャンネル、8Kチャンネルともに、12月1日(土)の10:00からで、まずは1時間の開局特番を放送する。うち30分ほどは4K、8Kサイマルとなり、既報の通り、4Kでは南極からの生中継を(8K放送ではアップコンとなる)、8Kではヨーロッパからの生中継を(4K放送ではダウンコンとなる)、それぞれ行なうという。以後、それぞれの独自番組が放送されつつ、飛び飛びで特番が編成される。なお、2日放送の開局特番ではサイマルは行なわず、それぞれの独自編成となる。

画像: ★NHK BS4K 「世界初!4K南極生中継」12/1、12/2放送

★NHK BS4K 「世界初!4K南極生中継」12/1、12/2放送

 さて、4K、8Kチャンネルともに、番組の編成はオリジナル(独自)を基本とし、ネイティブ4K、ネイティブ8K制作の番組(コンテンツ)を主に放送する予定だ。放送時間は、4Kは6:00~24:00までの18時間、8Kは10:00~22:10までの12時間10分が基本となる。

 編成については、4Kでは平日は曜日ごとにジャンル分けをした「ベスト・セレクション」となり、下記のような構成となる。
月曜 エンターテイメント
火曜 サイエンス
水曜 ドラマ
木曜 カルチャー
金曜 ライフ

 平日は上記ジャンルに属する番組を曜日ごとに放送していくそうで、今回含まれていないアニメについては来春(4月)の改変時期に、ニュースは来期以降ラインナップに組み込む意向であるが、詳細は未定だという。スポーツに関しては曜日に関わらず、開催日程に合わせて柔軟に編成(放送)していくそうだ。なお、平日の22、23時台は8Kコンテンツを4Kにダウンコンして放送する「8Kベストウインドー」が編成されており、まだまだ視聴のハードルの高い8K番組を、(ダウンコンとなるものの)見られる工夫も取り入れられている。

 そして、土曜/日曜についてはジャンルに関係なく、4K放送のオリジナル番組をメインで編成する。おススメは、来年1月に始まる「大河ドラマ いだてん~東京オリムピック噺~」で、地上デジタル(総合)では20:00からの放送となるが、4Kではそれに先駆けて9:00からの放送となる(以後、その前の時間の8:00からは前話の再放送)。

 4K番組の制作については、2K番組(BS1、BSプレミアム、地上デジタル放送)との一体化を進めることで、コンテンツの数を確保しつつ、コストダウンも図る計画だという。

 映画については35mmフィルム制作の作品をメインにラインナップし、将来的には近作(デジタル撮影、ハリウッド作)も視野にあるそうだ。手始めに、12月には日本映画界の巨匠――黒澤明、小津安二郎、溝口健二らの作品を放送する。

 8K放送については、世界初の実用放送であり、キーワードは「最高の機材で、最高の素材――スーパーなコンテンツ――を放送する」。コンテンツとしては、世界三大オーケストラから、バレエ、ルーブル美術館、世界の景勝地、スポーツなど、さまざまなジャンルを揃えたオリジナル番組で編成を行なう。

 基本的に、新番組は土日に集中して投入し、中でも日曜夜のゴールデンタイムには「日曜は8K」という枠を設けて一押しの注力番組を揃え、8Kの映像美、音響を存分に楽しめるコンテンツを放送するという。

 一方、平日(月~金)については、再放送(リピート)を行なうことで、まだまだ視聴や録画へのハードルが高い8K放送の視聴機会を増やしたい、とのことだ。

 ちなみに8K放送での映画コンテンツは、70mmフィルムで撮影した作品をメインでピックアップしていくそうで、12月1日には70mmフィルムよりリマスターを行なった「2001年宇宙の旅」を放送する(以後、来春に「マイ・フェア・レディ」を予定している)。

画像: NHK BS8K 「2001年宇宙の旅」 12/1、1/3 (C)Turner Entertainment Company

NHK BS8K 「2001年宇宙の旅」 12/1、1/3 (C)Turner Entertainment Company

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