株式会社ステラは、24日午後に同社が今秋から取り扱いを始めるWILSON AUDIO(ウィルソン・オーディオ)の新製品発表会を開催した。

 今回発表されたのは「ALEXX」「ALEXIA2」「SASHA DAW」の3モデルで、それぞれの価格は以下の通りとなる(価格はすべてペア、税別)。

画像: デモで使われたALEXIA2

デモで使われたALEXIA2

画像: ALEXX ¥19,400,000(スタンダードカラー)、¥19,800,000(アップグレードカラー)、¥20,200,000(カスタムカラー)  ALEXIA2(写真) ¥10,200,000(スタンダードカラー)、¥10,600,000(アップグレードカラー)、¥11,000,000(カスタムカラー)  SASHA DAW(11月発売予定、予価) ¥6,700,000(スタンダードカラー)、¥7,000,000(アップグレードカラー)、¥7,300,000(カスタムカラー)

ALEXX
¥19,400,000(スタンダードカラー)、¥19,800,000(アップグレードカラー)、¥20,200,000(カスタムカラー)
 
ALEXIA2(写真)
¥10,200,000(スタンダードカラー)、¥10,600,000(アップグレードカラー)、¥11,000,000(カスタムカラー)
 
SASHA DAW(11月発売予定、予価)
¥6,700,000(スタンダードカラー)、¥7,000,000(アップグレードカラー)、¥7,300,000(カスタムカラー)

 ALEXIA2は、1989年に発売された「WATT/Puppy」「System5」等の系統を受け継いだ同社ミドルクラスに当たる製品で、ALEXXはより大型の「WAMM」につながるモデル、SASHA DAWは「SASHA」の後継機となる。なおSASHA DAWの「DAW」はブランド創始者のデビッド・ウィルソン氏の名前に由来しているそうだ。

 発表会には、米国本社からピーター・マクグラフ氏とトレント・ワークマン氏が来日し、ウィルソン・オーディオと新製品群について解説をしてくれた。

 今回はALEXIA2を使って音のデモンストレーションが行なわれたが、そのALEXIA2は、比較的少ない接地面積でも高いパフォーマンスを得たいという人に向けて設計されているという。そのためインピーダンスも4Ωと、使いやすく設計されている。

 ユニット構成は1インチ・ドーム型トゥイーターと7インチミッドレンジ、8インチと10インチのダブルウーファーで、いずれも同社で採用実績のあるユニットが使われている模様だ。エンクロージャーは3つに分かれており、トゥイーターが密閉型、ミッドレンジは背圧を逃がすスリットを設けたリアベント型、ふたつのウーファーはバスレフ型になっている。

 なおトレント氏によると、トゥイーターにベリリウムなどの新素材を採用しないのかという質問もあるそうだが、音を検証した結果シルクドーム型が一番いいという結論に達したという。シルクドーム型は下側の周波数の伸びがいいので、ミッドレンジユニットとも自然につながる点もメリットだそうだ。

画像: トレント・ワークマン氏(左)とピーター・マクグラフ氏(右)

トレント・ワークマン氏(左)とピーター・マクグラフ氏(右)

 またお二人からは、ウィルソン・オーディオが重視しているポイントについても詳しい説明があった。

 まず第一が「Time Alignment」だ。これは1979年頃、デビッド・ウィルソン氏がスピーカーの設計を始めた際に、部屋の広さや試聴距離が変わると音の印象が変化することに着目した事に始まる。実際の製品では、先述した通りウーファー、ミッドレンジ、トゥイーターのエンクロージャーが独立しており、それらを最適な位置にセットすることで理想的な音を楽しめるようになっている。

 調整方法については取扱説明書にチャートがついており、部屋の広さと試聴距離から推奨値を割り出してセットすればいい。タイムアライメントを整えると、聞き手に対して正確な音が届けられ、深みや空間の広さ、エンジニアの捉えた音像を届けることができるとトレント氏は解説していた。

画像: ウーファー下側にスピーカー端子があり、ミッドレンジとトゥイーターにはウーファー上側の出力からつなぐ仕様。写真のミッドレンジユニットはスパイクでウーファーのエンクロージャーに乗っている

ウーファー下側にスピーカー端子があり、ミッドレンジとトゥイーターにはウーファー上側の出力からつなぐ仕様。写真のミッドレンジユニットはスパイクでウーファーのエンクロージャーに乗っている

 次のポイントは「Speaker Cabinet Materials」だ。ウィルソン・オーディオではエンクロージャー用の素材としてXマテリアルとSマテリアルという2種類の独自素材を開発している。

 ALEXIA2では、高い剛性を持ちダンピング特性にも優れたXマテリアルを主にエンクロージャーに使い、Sマテリアルをミッドレンジやトゥイーターのバッフル面に採用したWマテリアル方式で構築しているそうだ。

画像: 左がSマテリアルで、右の黒いボードがXマテリアル

左がSマテリアルで、右の黒いボードがXマテリアル

 最後が「Depth of Design」となる。そもそもデビッド・ウィルソン氏は音質と同じくらいデザイン、仕上げにこだわっていたという。その思いを受け継ぎ、同社では内部パーツの選定から仕上げの塗装にまで手間暇を惜しんでいない。理想としてはユーザーだけでなく、家族みんなが愛着を持ち、長く受け継いでいく財産のようなスピーカーにしたいと語っていた。

 その後、ステラの会長である西川英章氏が登壇し、この発表会で恒例になっているレコード試聴会がスタートした。

 プレーヤーにテクダスAir Force One、フォノイコライザーやプリ・パワーアンプにはコンステレーション・オーディオ製品を組み合わせるという超豪華なシステムで、西川氏お薦めのレコードを再生してくれた。

画像: ステラの西川英章会長

ステラの西川英章会長

 「シューベルト/交響曲第8番」や「マーラー/大地の歌」、45回転盤の「ハリー・ベラフォンテ」、「ルイ・アームストロング&デューク・エリントン/THE GREAT SUMMIT」など様々なレコードを聴かせてもらったが、どのディスクでもきわめてクリアーで、かつ低域まで自然に伸びたサウンドが再現された。各楽器の定位も明瞭で、音場の広さ、高さ、奥行再現も素晴らしかった。

 ALEXIA2や上位モデルのALEXX、弟モデルSAHSA DAWは11月16日から有楽町・国際フォーラムで開催される東京インターナショナルオーディオショウのステラブースでお披露目されるそうなので、興味のある方は足を運んでみてはいかがだろう。

ALEXIA2の主なスペック

●型式:3ウェイ4スピーカー
●使用ユニット:1インチドーム型トゥイーター、7インチミッドレンジ、
 8インチウーファー、10インチウーファー
●能率:90dB/W/m●インピーダンス:4Ω
●再生周波数帯域:19Hz〜32kHz
●寸法/質量:W390×H1350×D580mm/118kg

※カラーバリエーション
スタンダードカラー:Obsidian Black、Desert Silver、Galaxy Gray、
 Titanium Brown、Argento Silver
アップグレードカラー:Amarillo Yellow、Classic Orange、Titan red、Carmon Red、
 Seafoam Green、Fuji Blanco、Biarritz White、Topaz、Mahogany、Diamond Black、Estoril Blue

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