去る9月8日(土曜日)、パナソニックセンター東京(有明)に於いて、「STEREO SOUND SPECIAL LIVE/ステレオサウンド・リファレンスシステム&高音質ソフトで聴くテクニクスSL-1000R」が開催された。同イベントは、テクニクスのダイレクト・ドライブ方式アナログプレーヤー「SL-1000R」を、ステレオサウンド編集部のリファレンス・システムと高音質ソフトで再生し、その魅力を参加者に体験してもらうプログラム。

 プレゼンターは『ステレオサウンド』の誌面でもお馴染みの三浦孝仁氏。パナソニックセンター東京(有明)内にある「テクニクス リスニングルーム」は通常、同ブランドで統一された3グレードのオーディオ・システムを予約制で試聴できるスペースだが、今回のイベントはステレオサウンド編集部のリファレンス・システムにアナログプレーヤーのテクニクスSL-1000Rを組み込んでいるのがポイント。持ち込んだリファレンス・システムは下記の通りだ。

画像: パナソニックセンター東京内にある「テクニクス リスニングルーム」。今回のイベントではステレオサウンドのリファレンス・システムが持ち込まれた

パナソニックセンター東京内にある「テクニクス リスニングルーム」。今回のイベントではステレオサウンドのリファレンス・システムが持ち込まれた

画像1: 今回の主役となるテクニクスSL-1000R

今回の主役となるテクニクスSL-1000R

今回の主役となるテクニクスSL-1000R

スピーカー:B&W「800D3」

画像: プリアンプ:アキュフェーズ「C3850」

プリアンプ:アキュフェーズ「C3850」

画像: パワーアンプ:アキュフェーズ「A250」

パワーアンプ:アキュフェーズ「A250」

画像: フォノイコライザー:アキュフェーズ「C37」

フォノイコライザー:アキュフェーズ「C37」

画像: フォノカートリッジ:フェーズメーション「PP2000」

フォノカートリッジ:フェーズメーション「PP2000」

画像: プレゼンターの三浦孝仁氏

プレゼンターの三浦孝仁氏

 イベントは11時~/14時30分~の2部制で開催された。冒頭、『ステレオサウンド』編集長・染谷一よりイベントの主旨が説明され、続いて今回のプレゼンターである三浦孝仁氏が登場。三浦氏はステレオサウンド207号掲載の記事でイベントの主役であるSL-1000Rに加え、SP-10Rの記事を執筆している。イベントにはテクニクスのアナログプレーヤーを開発したパナソニック株式会社の主要スタッフ陣も出席した。

 三浦氏は同社の新世代アナログプレーヤーがここまで高品質な製品として商品化された背景には、テクニクス・ブランドにいったん終止符が打たれ、一方で新世代製品は従来製品を凌駕しなくてならないというスタッフ陣の意気込みと志の高さがあることが大きいと説明。アナログプレーヤーの駆動方式にはベルト・ドライブやリム・ドライブに加え、テクニクスが先駆者となったダイレクト・ドライブがあり、そのダイレクト・ドライブのメリットを最大限活かすため、開発陣が従来製品では成しえなかった領域まで回転精度/回転制御を追い込んだエピソードがお披露目された。さらにDCモーターやトーンアームの開発秘話に加え、30数種類にまでおよんだターンテーブルシートの素材が最終的に決定するまでの興味の尽きない話などが次々と飛び出した。

 来場者の方々は三浦氏の解説に熱心に耳を傾けながら、SL-1000Rが奏でるアナログ盤の音に聴き入った。三浦氏はステレオサウンドの試聴でも頻繁に使用しているいわばリファレンス的なLPを複数枚持参し、ディスクの聴きどころをていねいに解説。第1部と第2部で再生するLPを代えるなど、三浦氏の意気込みのほどがうかがえた。

画像: テクニクスのアナログプレーヤーの開発陣として、パナソニック株式会社の主要スタッフも登場。左から、ホームエンターテインメント事業部 オーディオ・ネットワークビジネスユニット 商品技術部 電気設計課 主任技師 三浦寛氏、同・商品技術部 外装設計課 主幹技師 志波正之氏、テクニクス事業推進室 CTO/チーフエンジニア 井谷哲也氏、そして進行を務めたステレオサウンド編集長の染谷一

テクニクスのアナログプレーヤーの開発陣として、パナソニック株式会社の主要スタッフも登場。左から、ホームエンターテインメント事業部 オーディオ・ネットワークビジネスユニット 商品技術部 電気設計課 主任技師 三浦寛氏、同・商品技術部 外装設計課 主幹技師 志波正之氏、テクニクス事業推進室 CTO/チーフエンジニア 井谷哲也氏、そして進行を務めたステレオサウンド編集長の染谷一

 後半は先でも触れたパナソニック株式会社の主要スタッフ陣が登場。お三方はステレオサウンド208号でSP-10Rの開発秘話を取材させてもらったスタッフ陣でもあり、彼らのコメントは三浦氏の解説を裏付ける役割を果たした。テクニクスのアナログプレーヤーに採用されている各パーツの供給はもちろんのこと、トータルとしての商品化には多くの部門を要するパナソニックという会社の母体がなければ実現し得なかったことが伝わってきたのが印象的だった。編集部はリファレンス・システムを弊社試聴室とは異なる環境でどこまで鳴らし切れるのか、正直なところ、心配だった面も否めなかったが、三浦氏が選んだLPがSL-1000Rで次々と鳴らされ、来場者の方々の反応を見ていくうちにそれは杞憂に過ぎないことを確信した。

オーディオラックに収まるリファレンス・システム

 第2部後半は来場者からのリクエストに応え、『ベスト盤/石川さゆり』(ステレオサウンドSSAR-003~004)から「ウイスキーがお好きでしょ」をSL-1000Rの機能の一つであるトルクを切替え、「5」と「1」ポジションでそれぞれ再生。両者の再現性の違いが明確に現われたことで、SL-1000Rの完成度の高さに加え、ステレオサウンドのリファレンス・システムの再現性までもが如実に提示される結果となった。

 

【Information】
パナソニックセンター東京
テクニクス リスニングルームは同ブランドで構成されるリファレンス・システム/グランドクラス/プレミアム・システムが予約制にて試聴できる。
試聴可能日:火曜日~日曜日 ※月曜日、年末年始は休館
https://www.panasonic.com/jp/corporate/center/tokyo/floor/technics.htmlに予約フォームあり
TEL:03(3599)2600(10時~18時)

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