適度な剛性と振動吸収性を持つ孟宗竹ハウジングを採用

 デノンから新型ヘッドホン、「AH-D9200」が発表された。発売は9月下旬で、価格は¥195,000(税別)。オーバーイヤー型のフラッグシップモデルとなり、同社ヘッドホンでは初めて福島県白河市にあるD&M白河工場で生産される。

画像: デノンのフラッグシップヘッドホン「AH-D9200」(ヘッドホン置台、アンプは別売り)

デノンのフラッグシップヘッドホン「AH-D9200」(ヘッドホン置台、アンプは別売り)

 白河工場といえば、オーディオビジュアルファンにはお馴染の場所だろう。AVアンプ「AVC-X8500H」などデノンのハイエンドAV機器の多くを生み出している主要機関である。AH-D9200は白河工場で約1年の開発期間を経て、発売にこぎつけたという。

 テーマは「Handcrafted in Japan-日本の技術と素材の結集」。フラッグシップの名にふさわしく細部まで贅を尽くした造り込みがなされている。

 まず目を奪うのは、ハウジング部分だろう。使用される素材は高知県産の「孟宗竹」(もうそうちく)。手触りのよさと剛性の高さに注目し、この竹の使用に行き着いたというが、伐採、製材、切削、研磨、塗装の各工程は、高知に本拠を置く株式会社ミロクテクノウッドが手がけた。ミロクテクノウッドは木材加工技術に定評があり、これまでにも自動車用ハンドルや家電用部品など孟宗竹を使ったさまざまな製品を発表している。今回のAH-D9200でも熟練の職人たちが、ひとつひとつをていねいに仕上げている。

画像1: 孟宗竹を使った「AH-D9200」のハウジング。従来機「AH-D7200」ではアメリカン・ウォールナットを、「AH-D5200」ではナチュラル・ゼブラウッドをハウジング部に使用していた

孟宗竹を使った「AH-D9200」のハウジング。従来機「AH-D7200」ではアメリカン・ウォールナットを、「AH-D5200」ではナチュラル・ゼブラウッドをハウジング部に使用していた

画像2: 孟宗竹を使った「AH-D9200」のハウジング。従来機「AH-D7200」ではアメリカン・ウォールナットを、「AH-D5200」ではナチュラル・ゼブラウッドをハウジング部に使用していた

孟宗竹を使った「AH-D9200」のハウジング。従来機「AH-D7200」ではアメリカン・ウォールナットを、「AH-D5200」ではナチュラル・ゼブラウッドをハウジング部に使用していた

 ドライバー部分も新規開発。軽量かつ剛性に優れる50mm径ナノファイバー振動板を使用する点は従来機「AH-D7200」と同じだが、孟宗竹ハウジングとのマッチングを考慮し、ナノファイバーの配合比を最適化。さらに、レーザー解析によって振動板をより歪みの少ない形状に改良したという。

 ハンガー部には軽量かつ堅牢なアルミダイキャストを採用。こちらもひとつひとつがていねいに仕上げられている。イヤーパッドは、一般的な人工皮革のおよそ2倍の耐久性を備える人工皮革を独自開発(日本製)。頭部のカーブにフィットする三次元縫製を施し、ストレスなく耳を包み込む装着感と気密性を目指している。

画像: 「AH-D9200」で使用される主なパーツ類。ちょっと分かりにくいかもしれないが、右手前に見えるのが、新規開発の50mmフリーエッジ・ナノファイバー・ドライバーだ

「AH-D9200」で使用される主なパーツ類。ちょっと分かりにくいかもしれないが、右手前に見えるのが、新規開発の50mmフリーエッジ・ナノファイバー・ドライバーだ

 ケーブルは着脱式で、3.0mシルバーコートOFCケーブル(6.3mmプラグ)と1.3mOFCケーブル(3.5mmステレオミニ)を1本ずつ付属する。また本体は、専用の豪華化粧箱に入れられ、シリアルナンバーと購入者の名前を記入した紙が添えられる。

画像: 豪華化粧箱に入った「AH-D9200」。シリアルナンバーと購入者の名前入りだ

豪華化粧箱に入った「AH-D9200」。シリアルナンバーと購入者の名前入りだ

AH-D9200の主なスペック

・型式:密閉ダイナミック型
・ドライバー:50mmフリーエッジ・ナノファイバー・ドライバー
・インピーダンス:24Ω
・感度:105dB/nW
・再生周波数特性:5Hz~56kHz
・質量:375g(ケーブル除く)

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