高槻電器工業から、管球式ステレオパワーアンプ「TA-S01」が10月1日より発売される。価格は¥1,500,000(税別)。完全受注生産となり、すでに予約受付を開始している。

 同社は、唯一の国産オーディオ用真空管メーカーだ。2010年に「35年ぶりの国産300B真空管」として出力管「TA-300B」を発売。その後、TA-300Bの開発、製造で培ったノウハウを活かし、整流管「TA-274B」もリリースしている。

 TA-S01は、同社が初めて手掛ける管球式ステレオパワーアンプだ。もちろん、出力管にTA-300Bを2本、整流管にTA-274Bを1本と、2種類のオリジナル真空管を搭載する(他に、電圧増幅用の真空管「12AU7」を4本利用)。このうち、本機に採用されるTA-300Bは、単体販売されるモデルとは一部部品の材質が異なるカスタムバージョンとなる。さらに、出力トランスには、高品質で定評のあるタムラ製作所の「F-2007」を採用する。

 真空管の特性を知り尽くした同社が、その性能を最大限に引き出すべく設計したことが本機の魅力。その一つに、音質調整機構の搭載が挙げられる。これは、スイッチでアンプの音質を好みに変更できる機能で、調整項目は(1)Harmonic content(高調波成分を調整し、音色の深みを変化させる)、(2)Coupling / Bypass capacitor(段間コンデンサーを切替え、音色を4段階から調整)、(3)Bypass Power capacitor(低域再現性を8段階で切替え)の3種類がある。さらに、ハイレゾ時代を意識して5Hz~60kHzと広帯域仕様にしたのも特長だ。

 入力端子はRCAを2系統搭載。スピーカー出力のインピーダンスは4Ω、8Ω、16Ωに対応する。外形寸法はW439×H240×D301mm、質量は28kg。

画像: 高槻電器工業、自社製真空管を搭載したパワーアンプ「TA-S01」を10月発売

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